福祉車両 新車vs中古 減税で得する選び方2025

車椅子を利用する方やそのご家族にとって、福祉車両は日常生活の大切な移動手段です。
ただし、購入を検討するときに悩むのが「新車にするべきか、中古でも十分なのか」という点です。
価格の違いだけでなく、税金の減免や維持費、補助制度の有無によって、最終的な負担額が大きく変わることがあります。

この記事では、2025年時点での新車・中古それぞれの減税制度の仕組みや違い、注意点をわかりやすく解説します。
税金を正しく理解することで、無駄なく、そして納得のいく車選びができるようになります。


目次

福祉車両購入時に知っておきたい制度の基本

消費税非課税・自動車税・環境性能割の基礎知識(新車・中古共通)

福祉車両の購入時には、一般車と異なる特別な税制優遇が適用されます。
2025年現在、主に次の3つが中心です。

税目内容新車・中古の適用状況
消費税非課税身体障がい者本人または介助者が使用する目的の車両は非課税になります。新車・中古どちらも対象
自動車税(種別割)・軽自動車税所有者・使用者が一定の条件を満たせば減免されます。新車・中古どちらも対象
環境性能割2020年に自動車取得税が廃止されて新設。燃費性能によって税率が変動します。新車中心だが、中古でも一部非課税対象あり

(参考:
東京都税務情報サイト
神奈川県公式サイト

構造・仕様・所有者要件が制度の鍵となる理由

福祉車両が減税の対象となるかどうかは、車の構造・用途・所有者の3つで判断されます。
たとえば、スロープやリフトが装備された車、手動運転装置付き車、回転シート車などは対象になりやすいです。
ただし、所有者や使用者が「障がい者本人」または「生計を同一にする家族」であることが条件になります。


新車購入時のメリットと減税・免除のポイント

新車で使える主な優遇制度

新車の福祉車両を購入する場合、以下のような税金が軽減されます。

  • 消費税非課税(身体障害者手帳などで申請)
  • 自動車税または軽自動車税の減免
  • 環境性能割の非課税(新規登録時に申請)

また、メーカーが用意している「福祉車両割引」や「オプション装備補助」も併用できることがあります。
新車は車両登録時点で税制度が適用しやすく、購入後の手続きもスムーズです。

(参考: トヨタ公式ウェルキャブ日産ライフケアビークル

初期コストと税金軽減を加味したトータル費用シミュレーション

新車は購入価格が高い一方、減税・補助金・メンテナンス保証の面で有利です。
例えば、300万円の新車で消費税(10%)が非課税になれば、約30万円の節税になります。
さらに、環境性能割(約3%)と自動車税(年間4万円程度)を考えると、初年度だけでも40万円近くの負担軽減になるケースもあります。

保証期間が長く、リフトなどの修理にもメーカー対応が効く点も大きなメリットです。


中古車購入時の事情と減税・免除の活用方法

中古福祉車両でも制度が使えるケースとその条件(2025年版)

中古車でも多くの制度を利用できます。
たとえば、ヤマシタオート では、消費税非課税や自動車税減免が「再登録時に再適用できる」ことを明記しています。
ただし、減税の適用には次の条件を満たす必要があります。

  • 福祉車両として構造要件を満たしている(リフト・スロープ・回転シートなど)
  • 所有者・使用者が障がい者本人または同居家族
  • 過去の減免歴があっても、新しい所有者として再申請を行う

中古車の場合、前の所有者がどの制度を利用していたか確認することが大切です。

中古ならではのリスクと「前所有者の減免実績」「登録ナンバー・構造確認」の要点

中古車購入時には、次のような注意点があります。

  • 前の所有者が減免制度を利用していた場合、再登録の際に書類が必要になる。
  • 構造変更や改造が行われている場合、自治体が福祉車両として認めないケースがある。
  • 一部自治体では「登録日から2か月以内の申請」が必要(北海道庁公式情報)。

購入前に販売店で「減免対象車か」「再申請可能か」を必ず確認しましょう。


新車と中古を比較する際のチェックリスト

購入価格+税金+維持費で比較する3ステップ

  1. 購入価格:中古は初期費用が安いが、リフト修理・車検時の交換費用に注意。
  2. 税金・補助金:新車は最新制度をすぐ利用できる。中古は再申請が必要。
  3. 維持費:新車は燃費・保証で安定。中古はメンテ費用が上がりやすい。

購入時は「初期費用の安さ」だけでなく、「5年間でかかる総費用」で比較するのがポイントです。

中古で「お得に買う」ための販売店交渉ポイントと制度確認ポイント

中古福祉車両を扱う専門店では、税制の申請を代行してくれる場合があります。
交渉時は以下の点を確認しましょう。

  • 減免制度の再申請をサポートしてもらえるか
  • 車検証に「用途:福祉車両」「構造:スロープ付」「8ナンバー」などの記載があるか
  • 前所有者が受けていた減免履歴の有無

信頼できる販売店で購入すれば、手続きや書類の不備を防げます。


よくある誤解・落とし穴とその回避法

「中古=減税対象外」「新車なら安心」という誤解を解く

中古車でも、条件を満たせば減税の対象になります。
「新車だけが非課税」と思い込み、制度を使わずに損をしているケースも少なくありません。
特に環境性能割や自動車税の減免は、申請次第で中古でも適用されます。

制度変更・自治体差・申請期限などで損しないための注意点

  • 自治体によって手続きや上限額が異なる(例:東京都上限45,000円)
  • 申請期限は「登録日から2か月以内」が一般的
  • 申請漏れがあると翌年度まで待つ必要がある

購入後はすぐに各自治体のサイトで最新情報を確認しましょう。
(参考: 東京都税務情報サイト神奈川県公式サイト


購入を決めたら今すぐできること

構造・仕様確認&販売店への質問リスト

購入前に、以下を販売店に確認しましょう。

  • 車の構造(リフト・スロープ・手動運転装置の有無)
  • 名義人・使用者を障がい者本人または同居家族にできるか
  • 減免申請のサポートを受けられるか

各自治体の窓口・申請書類・手続きの流れ(2025年版)

手続きの流れは、都道府県税事務所または市区町村税務課で行います。
必要書類は次の通りです。

  • 障がい者手帳または療育手帳
  • 車検証の写し
  • 使用者・所有者の本人確認書類
  • 印鑑
  • 申請書(自治体指定)

詳細は各自治体の公式サイトで確認しましょう。


まとめ

福祉車両の「新車」「中古」どちらを選ぶかは、価格だけでなく減税制度の使いやすさで大きく変わります。
中古でも条件を満たせば十分な減税が受けられますし、新車では手続きがスムーズで保証面が安心です。

制度を正しく理解し、販売店や自治体に早めに相談することで、最もお得な選択ができます。
福祉車両を通じて、移動の自由と安心を手に入れましょう。

この記事を書いた人

やんち
出歩くのが好きなやんちが、外出が困難な方に役立つ色んな情報を発信しています。

住所:大阪
仕事:技士をしていましたが現在事務職です。
趣味:テニスと英語
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