名古屋市の福祉車両補助金ガイド2025
福祉車両は生活の自由度を大きく広げます。
しかし、いざ購入しようとすると、色んな助成制度がありややこしいですよね。
ややこしくさせている原因の一つは、地方自治体で内容が違うからです。
名古屋市では、「自動車改造費助成」や、愛知県・国の「自動車税・重量税・環境性能割の減免」など、複数の公的支援制度が存在します。
この記事では、名古屋市で利用できる福祉車両関連の補助制度について、詳しく解説します。 各種申請の窓口までを解説します。
名古屋市で使える福祉車両の支援は?
個人向けの基本は「自動車改造費助成」
名古屋市では、身体障害のある方が通勤通学・通院・日常生活で自動車を運転または利用する際に必要な改造費用の一部を助成しています。
対象となるのは主に本人またはその家族名義の車両で、申請には障害者手帳の所持や申請前の計画書や見積が必要です。
車の税金は別枠で「減免制度」(県税・国税)
名古屋市の助成制度とは別に、愛知県や国では自動車税(種別割)、自動車重量税、環境性能割の減免措置が設けられています。
これらは用途や名義などで細かい要件があり、申請先もそれぞれ異なります。また、障害者によるETC利用の高速道路料金の割引もあります。
購入補助ではなく「改造費」の補助が原則—(中古・既存車・新車問わず)
各地の多くの制度では「改造費」の支援。
車両本体の購入費用ではありません。すべての自治体を確認した訳ではありませんが、ほぼ全国共通といっていいでしょう。
新車の場合は、改造部分の見積もりに対する助成です。なので、内訳見積書が必要。
そしてもっとも注意したいのは、改造前の申請が必要なことです。
年度で要件や上限が変わるため「必ず公式の最新要綱を確認」
補助制度の対象範囲や助成上限額、申請要件は年度ごとに見直されるため、必ず最新の制度要綱をチェック。
申請前には名古屋市公式サイトで情報を確認し、区役所に事前相談を行うことが重要です。
個人・家族向け|名古屋市の自動車改造費助成
対象者
次のような条件をすべて満たす方が対象です:
- 名古屋市に住民登録があること
- 身体障害者手帳(1種)を所持していること
- 自ら運転する、もしくは同居家族が使用者として運転すること
- 通勤・通学・通院・社会参加などのために車が必要な方
ただし事前に窓口で確認要。
| 障害の種類 | 対象となる主な内容 | 等級・条件の目安 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 肢体不自由 | 上肢・下肢・体幹の機能障害 | 1級~3級程度が中心 | 車いす使用者・歩行困難者など |
| 視覚障害 | 視力・視野の著しい障害 | 1級~2級程度 | 本人運転ではなく介助者運転が多い |
| 聴覚・平衡機能障害 | 聴覚障害・平衡感覚障害 | 等級条件あり | 対象可否は個別判断されることが多い |
| 音声・言語・そしゃく機能障害 | 発声・発語・咀嚼機能の障害 | 重度区分が中心 | 対象外となるケースもある |
| 内部障害 | 心臓・腎臓・呼吸器・膀胱・直腸など | 1級~3級程度 | 移動制限の有無が判断材料 |
| 知的障害 | 療育手帳所持者 | A判定相当が中心 | 介助者運転が前提となる場合あり |
| 精神障害 | 精神障害者保健福祉手帳所持者 | 重度区分が中心 | 自治体判断が分かれやすい |
対象となる改造例
- 手動運転装置(手でブレーキ・アクセル操作)
- 車いすご利用者向けの昇降シート、回転シート
- スロープやリフトの取り付け
- 固定装置(車いすの固定ベルト等)
- 足踏式ウインカー・ワイパースイッチ等の操作装置
対象にならない改造
エアコン・オーディオ機器・ナビゲーション・ドライブレコーダーなどの快適装備、または車両のデザイン変更に関する改造は対象外です。まあ、当たり前です。
費用・上限・自己負担の考え方
助成額は改造費用の実費のうち、所得階層に応じた上限額が設定されています。
| 所得階層 | 世帯所得の目安 | 助成上限額 | 自己負担の考え方 | 実務上の注意点 |
|---|---|---|---|---|
| 低所得課税世帯 | 概ね200万円未満 | 上限20万円程度 | 原則1割負担 (上限超過分は自己負担) | 改造内容が限定されることが多い |
| 一般課税世帯 | 概ね200万~500万円程度 | 上限10~15万円程度 | 1割負担+超過分自己負担 | 見積内容の妥当性が重視される |
| 高所得課税世帯 | 概ね500万円以上 | 上限5~10万円程度 | 自己負担割合が高くなる | 対象外となる改造も出やすい |
中古車・既存車の後付け改造は対象か
既存の所有車でも、中古車を購入して改造する場合も、購入前に申請が必要です。
どこで相談・申請する?
新車の場合は、まずディーラーで相談するのがベターです。
必要書類や市役所との調整も動いてくれます。
既存車や中古車の場合でも、信頼できる改造業者に相談するほうが、ノウハウが分かっているし上手く行くと思います。
自分で相談するなら、名古屋市各区の区役所「福祉部 保健福祉課 障害福祉担当」が窓口です。
申請前の相談(要予約)を行い、必要書類や適合する改造内容について確認します。
申請の流れ・必要書類・審査のコツ
申請前の準備
まずは以下のような事前準備を行いましょう:
- 医師の意見または必要性を記した診断書・意見書
- 利用頻度や目的(通勤・通院など)の明確化
- 自動車の所有者、使用者の確認(家族名義も可)
見積の取り方
改造業者から見積を取り、仕様・内訳が明記された内容にします。
ディーラーと相談して「車両購入」「改造」の見積を分けるのか確認します。
提出書類の典型
- 申請書(名古屋市所定の様式)
- 障害者手帳のコピー
- 車検証(予定含む)
- 見積書(複数)
- 改造内容図面(手動装置やスロープ等の仕様説明)
- 所得確認書類(住民税非課税証明書など)
審査〜決定までの期間目安
申請から交付決定までの目安は1〜2か月。年度末は混み合うため、余裕を持って準備しましょう。
改造業者のスケジュールも考慮が必要です。
工事着手のタイミング
交付決定通知が届く前に工事を開始すると「自己負担」となり助成対象外になるため、必ず通知を受け取ってから着手してください。
(超大事です!)
実績報告・支払い方法
改造完了後、「実績報告書」とともに支出証明や改造写真を提出します。助成金は償還払い(本人が一旦支払い、後日返金)または業者による代理受領制度を採用している場合があります。
よくある差し戻し理由
- 見積に型番や対象装置の詳細がない
- 対象外装備(ナビ等)が含まれている
- 使用目的の説明(医療・通勤等)が不十分
併用したい税の減免・割引(愛知県・国)
自動車税(種別割)の減免
愛知県税事務所で手続き。本人または同一生計家族の名義で使うことが条件。納付前に申請が必要です。
自動車重量税の減免
中部運輸局 愛知運輸支局で車検時に申請します。新規登録および継続検査のタイミングでのみ申請可能です。
環境性能割の減免
購入・登録時に手続きを行います。減免には燃費基準・車両構造・手帳提示などの条件を確認してください。
高速道路の障害者割引(ETC)
事前登録制です。ETCカードと車両の登録が必要。
市役所の障害福祉課で数年おきに更新が必要です。
消費税の取り扱い
自動車の購入には基本的に消費税が課税されます。
個別の改造装置についても、判断は販売店によります。
窓口と書類の違いを整理
| 制度名 | 手続き先 | 必要書類 | 期限 |
|---|---|---|---|
| 自動車税減免 | 県税事務所 | 手帳、車検証、使用者確認 | 納付前 |
| 重量税減免 | 運輸支局 | 車検時、適用条件証明 | 新規登録または車検時 |
| 環境性能割 | 購入時の販売店・登録事務所 | 車両購入証明、登録書類 | 購入と同時 |
介護事業所・法人向け|車両導入の支援策と探し方
国・県・市の補助メニューの探し方
「地域福祉推進事業費補助金」「移動支援・送迎体制強化事業」などが代表例です。
募集時期・採択率・事業計画のポイント
補助申請には、目的合法性・利用実績・費用対効果・安全性対策等の説明が必要です。特に耐用年数や所有権条件などにも注意が必要です。
リース対応可否と補助制度の相性
リース契約や残価設定型契約では助成対象外になる場合もあるため、補助金要綱で「リース車・所有権留保車の扱い」を必ず確認しましょう。
他制度との併用注意
同一経費について2つの制度から補助を受けること(重複助成)はできません。
落とし穴/Q&A/窓口・公式リンクの確認ポイント
申請は原則「事前」対応
補助金は交付決定前の工事や購入は対象外です。絶対に着手前に申請しましょう。
名義・同居・使用者の要件
減免制度では、「障害者本人」もしくは「同一生計家族」が使用者となっている必要があります。
中古車・ネット購入時の注意
正規販売店以外の車両は保証・改造適合などに不安があるため、慎重に検討しましょう。
自治体で異なるリース・ローンの扱い
ローン・リース契約時は制度対象となるか確認してください。
「所有権者」が「使用者」と異なるため、助成対象として認められない場合があります。
介護保険と障害者福祉制度の違い
自動車改造費は原則「介護保険」対象外。障害者総合支援法の枠組みで手続きします。
ディーラーと事前に相談すべき内容
見積には装置仕様など、ベース車両と改造部分との切り分けが必要です。
公式情報リンク集
まとめ:まずは今日できる3つの準備から
福祉車両の導入は、自立した生活や介護者の負担軽減につながります。
どんなクルマを買うか決まれば、次は具体的な手続きです。
名古屋市をはじめ、税制優遇制度や高速道路割引をうまく活用すれば、自己負担が軽減できます。
まずは区役所の障害福祉担当へ事前相談を行いましょう。
改造前の申請と、書類・見積の整え方が助成の可否を分ける鍵です。次に、県税事務所・運輸支局で必要な減免の手続きを整理し、ディーラーや改造業者との進行管理に役立ててください。 制度は予算年度ごとに変更があるため、「公式の最新要綱確認」は必須です。本記事を参考に、今日中に次の3つを実践してみましょう:
- 相談先の連絡先をメモに整理
- 使いたい装置の候補と「用途・理由」の整理
- 改造業者候補を探して見積取得を依頼
これだけで、申請への道筋が大きく前進します。焦らず、確実にステップを踏んで進めてください。


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