※本記事は、室内で安全・短時間準備・年齢別アレンジに重点を置いて構成しています。
必要に応じて一次情報や保育指針等を参照し、出典リンクを明示しています。
今年は“安全・簡単・笑顔多め”で行こう
「毎年のハロウィン、今年は新しいゲームで子どもたちをもっと笑顔にしたい」——そう感じる保育士さん・職員の方向けに、準備が少なく室内で実施できるゲームを年齢別の配慮とともにまとめました。
ハロウィンは異文化に触れ、表現を楽しむ良い機会です。指針上も季節の行事への関心や安全で活動しやすい環境づくりが重視されます
。企画時は「音量・温度・明るさ」など環境面にも配慮し、安心して遊べる場を整えましょう。(参考:厚生労働省 保育所保育指針)
保育園でのハロウィン行事とは?(基礎知識)
ハロウィンの基本の由来と意味
ハロウィンは、11月1日の「諸聖人の日」の前夜に由来し、古代ケルトの収穫祭や悪霊払いの風習がキリスト教や米国文化と混ざり広がった行事と説明されます。子ども向けには「秋の収穫を祝って、仮装や『トリック・オア・トリート』で楽しむ日」とやさしく伝えると理解が進みます。(参考:保育士バンク!)
保育園で行事化する理由と教育的意義
- 異文化・言語への興味喚起(“Trick or Treat!”で英語のリズムに親しむ)
- 製作やごっこ遊びを通じた創造性・表現力の育成
- ルールのある遊び・協同作業を通じた社会性・チームワークの学び
これらは指針の「季節の行事への関心」「安全で活動しやすい環境」づくりとも整合します。(参考:厚労省・保育所保育指針の位置づけ) (参考:保育士.net 特集)
宗教・文化への配慮(怖がらせすぎない設計)
宗教色の強い解釈やホラー要素が強すぎる演出は避け、“楽しい仮装と秋の実り”の側面を強調しましょう。怖がりやすい子には音量・照明・小道具の表情を穏やかにする等の個別配慮を。環境(音・明るさ・温度など)の調整は安全面でも重要です。(厚労省 保育所保育指針)
ハロウィンゲームを選ぶときのポイント(判断基準)
年齢別の目安(0〜1/2〜3/4〜5歳)
- 0〜1歳:感覚遊び・探索遊び中心。投げる・叩く等の動作は軽い素材で。
- 2〜3歳:ルールは1つだけなどシンプルに。成功体験を増やす。
- 4〜5歳:チーム戦やルールに基づく協力・対戦も可能。役割交代や時間制も活用。
(※上記は目安。個々の発達・当日の体調に合わせて調整してください。)(厚労省 保育所保育指針)
人数・スペース別の工夫
- 少人数:サーキット形式(3〜4種のミニゲームを順に回る)。
- 大人数:ブースを複数設け、保育者は安全確認+導線整理に注力。
- 狭い室内:待機ゾーンを床テープで明確化、ぶつかり防止の進行役を配置。
安全面と恐怖感への配慮
- 素材は軽く、角をつくらない(紙・フェルト・風船など)。
- 音量は段階調整、突然の大音量・暗転は避ける。
- 衛生管理(共有小物の消毒・口に入れない設計)。
- 保護者連携(送迎時の共有・写真撮影の可否ルール)も事前に確認。
おすすめのハロウィンゲーム10選(室内・準備少なめ)
以下は準備30分以内〜前日準備でOKを目安に選定。各ゲームに「対象」「用意するもの」「遊び方」「年齢別アレンジ」「安全のコツ」を添えました。アイデアの着想元は保育情報サイト等も参考にしています(重複しないよう再構成)。(保育士バンク!) (保育士.net:製作・遊び)
おばけボウリング(ペットボトル)
対象:2〜5歳/準備:空ペットボトル10本、白画用紙or白テープ、マーカー、軽いボール
遊び方:白く装飾したピンに目口を描き「おばけ」に。転がして倒れた本数を数える。
年齢別:2〜3歳は距離1〜2m、4〜5歳はレーンに傾斜や時間制で難易度UP。
安全:床滑りに注意。ボールは柔らか素材で。
カボチャ運びリレー(バランス)
対象:3〜5歳/準備:オレンジ色ボールや風船、トレー
遊び方:カボチャに見立てたボールを落とさず運ぶ。チーム対抗も可。
年齢別:4〜5歳は障害物(コーンや床テープ)を追加。
安全:走らず早歩き。転倒防止の直線導線を。
キャンディ探し(宝さがし風)
対象:2〜5歳/準備:紙製「キャンディ」カードや小袋
遊び方:室内の見える場所に配置。見つけたら“Happy Halloween!”と合言葉。
年齢別:4〜5歳は色ヒントやなぞなぞを追加。
安全:本物のお菓子は誤飲に注意。カード配布→後で小袋交換方式が安心。
おばけ的当て(ソフトボール投てき)
対象:2〜5歳/準備:おばけ絵のボード、マジックテープ球 or 紙ボール
遊び方:狙って投げてくっつける/当てる。
年齢別:距離や的サイズで調整。
安全:顔面めがけ禁止の声かけ、順番待ちラインを明確に。
魔女のぼうしパス(ミュージカルハット)
対象:2〜5歳/準備:帽子1つ、BGM
遊び方:音楽を流し、止まったときに帽子を持っている人が「ポーズ」や「合言葉」を言う。
年齢別:4〜5歳はお題カード(かぼちゃの顔マネ等)を追加。
安全:急な大音量停止は避け、音量は段階調整。(音量配慮の参考:保育所保育指針)
ミイラ巻きゲーム(トイレットペーパー)
対象:4〜5歳(3歳は短時間)/準備:トイレットペーパー
遊び方:ペアで1人を腰から上だけ軽く巻いてミイラに。時間内にほどくまでが一連。
年齢別:4〜5歳は巻く→ポーズ→ほどくの3工程。
安全:首・顔は巻かない、足元に紙くずが散らばらないよう都度回収。
カボチャお面作り&パレード
対象:0〜5歳(0〜1歳は手形・シール遊び)/準備:オレンジ画用紙、輪ゴム、シール
遊び方:簡単お面を作って室内をゆっくり行進。
年齢別:4〜5歳は表情パーツを自作、2〜3歳は貼るだけキット風に。
安全:輪ゴム長さを調整し顔面食い込み防止。
スプーキーくじ引き(“かぼちゃ箱”)
対象:2〜5歳/準備:箱、黒い布、くじカード
遊び方:箱の穴から手を入れてカードを引く。「合言葉」で景品交換。
年齢別:4〜5歳はチャレンジ課題(ジャンプ3回など)をカードに。
安全:見えない穴は不安源。箱の内壁を明るい色にして恐怖感軽減。
トリック・オア・トリートごっこ
対象:2〜5歳/準備:配布袋、カード(おやつチケット)
遊び方:園内の3か所を“お菓子ステーション”に。合言葉を言えたらカード配布→最後に1袋と交換。
年齢別:4〜5歳は簡単英語フレーズも挑戦。
安全:園外に出ない設計に。もし近隣を歩く場合は、文部科学省「園外活動時の安全管理に関する留意事項」に従い、移動経路・人員体制・連絡手段を事前確認。
室内“おばけ屋敷”風体験(怖すぎない)
対象:3〜5歳/準備:暗幕代わりの布、LEDライト、音源
遊び方:暗くし過ぎない導線で3ブース(光るかぼちゃ・ふわふわ布トンネル・鈴の音)を順路で体験。
年齢別:怖がりやすい子は明るい時間・少人数で先行体験。
安全:段差・引っ掛かりを撤去、音量と照度を穏やかに。(保育所保育指針)
ゲームを盛り上げる小道具・装飾・BGM
100均で揃う装飾アイデア
- ガーランド/壁ステッカー/卓上オーナメント
- 紙皿・紙コップ(かぼちゃ柄)で安全な的やゴールに転用
- 黒・オレンジのビニールテープで床導線
最新のハロウィングッズはダイソーネットストア(ハロウィン特集2025)でも一覧できます(品揃えや価格は店舗により異なります)。
ゲームに使える簡単小道具(作り方のコツ)
- おばけピン:空ボトル+白紙/白テープで覆い、大きい目口で遠目でも見やすく。
- 安全ボール:新聞紙を丸めてビニールテープで固定、軽量化を最優先。
- お題カード:名刺サイズにイラスト+ひらがなで読み上げやすく。
BGMと音響
- 開始前:明るめの曲、ゲーム中はテンポや音量を一定に。
- 停止系ゲームはフェードアウトで驚かせない。
- 乳児エリアはBGMなし/環境音レベルに抑える。
行事成功のための運営・当日の注意点
時間配分と進行
導入5分(ねらいと約束)→ゲーム30〜40分→製作orパレード15分→まとめ・撮影10分。
混雑回避のため3ブース同時運営+順路カードでスタンプ制にする。
子どもの反応に合わせる臨機応変力
怖がりサイン(耳ふさぎ・固まる・後退)を見たら明るさ↑/音量↓/距離↑で即調整。
できた行動を言語化で肯定(例:「上手に順番待てたね!」)。
保護者との連携と写真タイム
事前に撮影可否・SNS掲載のルールを共有。送迎時の会話や連絡帳でイベントのねらい・子どもの様子をフィードバック。保護者との情報交換は指針でも重視されています。(厚労省 保育所保育指針)
安全配慮チェックリスト(行事前に確認したいポイント)
ハロウィンゲームを安全に楽しむために、事前に次のチェックポイントを確認しましょう。導線・素材・環境に加えて、大人の配置や衛生面も整えると安心です。
項目 | チェック内容 | 具体例 |
---|---|---|
導線 | 入退室がスムーズで一方通行を確保する。待機場所を明確に。 | ・床にビニールテープで矢印を貼る ・待機列に目印シールを設置 ・出口と入口を別にする |
素材 | 当たっても痛くない、角のない素材を使用する。 | ・新聞紙+ビニールテープのボール ・フェルトや画用紙の小物 ・角が出る段ボールは丸めて補強 |
環境 | 音量・照明・温度を調整し、安心して過ごせる場を作る。 | ・音楽はフェードアウトで停止 ・照度は明るめに保ち、真っ暗にしない ・暖房/冷房は子どもが動きやすい温度に |
大人の配置 | 進行役・安全確認役を明確に分ける。 | ・1人は全体進行、1人は列整理 ・危険が起きやすい場所(角・入口)に職員を配置 |
衛生面 | 共有小物は消毒・口に入らない設計に。 | ・カードやボールはアルコールで拭く ・食品はラップ/袋に入れて直接触れない ・遊び後は手洗いの時間を確保 |
まとめ——イベント成功=子どもの笑顔と安心
ハロウィンは、異文化を知る入り口であり、表現・協力・ルール理解を育む絶好の機会です。
本記事の10ゲームは、室内・短時間準備・年齢別配慮を前提に再設計しています。
安全な環境(音・光・温度)や導線管理、保護者との連携を押さえつつ、今年ならではの“怖すぎない明るい雰囲気”で、子どもたちに忘れられない1日をプレゼントしましょう。(厚労省 保育所保育指針)
参考・出典
- 厚生労働省『保育所保育指針』
- 文部科学省『保育所等における園外活動時の安全管理に関する留意事項』
- 保育士バンク!:ハロウィンの工作・装飾
- 保育士.net:ハロウィンにおすすめの製作・あそび
- ダイソーネットストア:ハロウィンアイテム2025




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