歩くのが不自由になった親を助けるのは私しかいない…、
家族のために私が車を用意してあげなきゃ…、
自分は障がい者だけど運転して色んなとこ行きたいし通勤にも使いたい…、
もう運転はダメだと思ったけど諦めなくていいんじゃないか…など、
福祉車両が必要になる方はたくさんいますが、どういう視点で選べばいいのか…最初の一歩に迷ってしまいませんか?
種類も多く、補助金や税制の制度も自治体で違ったりと複雑です。
この記事では、福祉車両の基本から種類・特徴、選び方、注意点までを、初歩から分かりやすく初めて購入する人向けに解説します。
※この記事は「福祉車両ガイド(全体マップ)」の一部です。
→ 福祉車両の全体像をまとめたハブページはこちら
福祉車両とは?初心者でも分かる基本構造
福祉車両って何?
福祉車両とは、高齢者・障がい者・車椅子利用者など、移動に制限がある人が安全かつ快適に乗降・移動できるよう、乗降補助装置や運転補助装置、車椅子固定装置などを備えた特殊な車両のこと。
単なる移動手段ではなく、「外出」「通院」「買い物」「旅行」「通勤」など、生活を支える手段となります。
一般車との違い
一般の自動車と比べ、主に以下のような違いがあります。
- スロープやリフトなどの乗降補助装置
- 車椅子を固定するための車内固定装置
- 手や足の代わりに操作できる運転補助装置(ハンドコントロールなど)
- 床面・天井高などが車椅子に対応した専用レイアウト
福祉車両の種類
福祉車両には大きく分けて「介護用(乗せる側が運転)」と「自操用(本人が運転)」の2つのカテゴリがあります。
介護用(乗せる側が運転)
車椅子スロープタイプ
リアや側面にスロープを設置し、車椅子のまま乗降できるタイプ。軽自動車からミニバンまで幅広く展開されており、スペースや予算に応じて選びやすいのが特徴です。
車椅子リフトタイプ
電動リフトで車椅子ごと持ち上げて乗車できる方式。大型車椅子や電動車椅子を使う人に向いてます。
施設などの送迎車に使われ、スロープタイプに比べ高額になります。
回転シートタイプ
助手席などが回転して車外側に出る仕様。車椅子から座席への“移乗”が可能で、ある程度自力で立ち座りできる人向けです。
昇降(リフトアップ)シートタイプ
座席が外部に降りてきて乗降する方式。介助者の身体的負担を抑えつつ、移乗が可能な人に適しています。
送迎用・多人数タイプ
デイサービスなど、複数人を同時に送迎する用途向けのモデル。福祉施設や団体での利用が想定されます。
自操用(本人が運転)
手動運転装置(ハンドコントロール)
アクセル・ブレーキなどを手で操作できる装置を取り付けた車。下半身が不自由な人でも自分で運転したい場合に使われます。
補助ペダル・ペダル位置変更
足の可動域に応じてペダルを調整する方式。
左アクセルなど、通常の操作が難しい人でも運転しやすくなります。
車椅子収納装置
リフトやクレーン、ルーフトップ収納など、一人で車椅子を積み込みできる装置。自力で移動したい、家族の手を借りずに積み込みたいときに有効です。
その他
上肢欠損の方の下肢のみで運転できる足動車などがあります。
失敗しない福祉車両の選び方(5ステップ)
STEP1介護用 or 自操用を決める
「誰が運転するか」「誰の介助をするか」で選択肢が変わります。
そこをまず明確に。
自操用車両については別記事で詳しく解説します。(記事末にリンク載せてます)
STEP2 使用者の状態を整理する
車椅子の種類(手動か電動か大型か)、トランスファー(車椅子からシートへの乗り移り)可能か、
介助者の人数(普通は運転者一人)と介助技術と体力などを整理すること。
これが選び方の基盤になります。
STEP3 乗降方式(スロープ/リフト/シート型なかど)を選ぶ
介助者が車椅子を押して(スロープ勾配)積み込み可能か、
大型や重量のある車椅子でリフトでの積み込みが必要か、
自力や少しの介助で助手席シートなどへの移乗が可能か、
──こうした条件によって、適切な乗降方式を検討します。
本人の今後の変化による介助度の変化も要考慮。
STEP4 車種サイズ(軽・コンパクト・ミニバンなど)を決める
本人の状態と車椅子の種類、介助者の人数、駐車スペース、そして何より予算を考慮し、車種を選びます。
STEP5 新車・中古・改造の方向性を決める
予算、補助金適用、メンテナンス体制を踏まえて、新車/中古/改造を比較検討。
これによってかかる費用が変わります。
買い方は別記事でまとめています。(記事末にリンク載せてます)
購入前に必ず確認すべき点
車椅子の採寸と将来の体格変化
車椅子の前後長・横幅・重さは必ず測定。将来、身体・車椅子が変わる可能性も考慮を。
実際に積み下ろししてみることをおすすめします。
駐車場の傾斜・スペース
スロープ車は特に、駐車場の傾斜やスペースの広さが乗降のしやすさを左右する。
載せるためのスペースも考えると意外と広さが必要です。
試乗・乗降デモの確認
カタログだけではわからない「実際の使いやすさ」。実車で必ず乗降を試すこと。
メンテナンス体制の確認
スロープ・リフトなど福祉装置は故障リスクが一般車より高め。修理やメンテナンス対応できるか事前確認を。
将来の状態変化を見据える
今は移乗できても、将来的な体調変化を見越して、使いやすい仕様を選ぶのが安心。
費用・補助金・税金の全体像(ざっくりと)
購入費用の目安
福祉車両は一般車に比べて改造や特殊装備が加わるため、車両本体+改造費で数十万〜数百万円になるケース(乗降方式にもよる)もあります。
参考:https://the-ayumi.jp/2024/02/02/life-hacks-welfare-vehicles/
補助金・助成金の制度
日本財団による福祉車両助成事業(累計4万台以上)
参考:https://www.nippon-foundation.or.jp/
自治体・都道府県の助成制度
参考:https://toyota.jp/welcab/choose/subsidy/
別記事で解説してますが、自治体によって制度が違います。
税金優遇・非課税の対象
福祉車両として認定された車両は、消費税非課税や自動車税・軽自動車税の減免を受けられる場合があります。
参考:https://toyota.jp/welcab/choose/subsidy/
参考:https://whill.inc/jp/column/06_cars
よくある失敗と回避策
乗降方式のミスマッチ
介助を受ける人の意見も入れて、よーく検討してください。
そこがが曖昧なままだと、買い替える必要が出てくることも…。
中古車の落とし穴
中古の福祉車両は、改造履歴やメンテナンス状況が不明なことがあるため、補助金対象外になったり、修理が何度も必要になる可能性も…。
補助金申請のタイミングミス
補助金・助成金の申請は、基本的に購入前または改造前に手続きを完了させる必要があります。
後からでは対象外になります。
外出の幅を広げるための実践ヒント
通院だけで終わらせない外出ルートを考える
福祉車両があれば、通院だけでなく「買い物」「外食」「旅行」「趣味」「通勤」など、生活の質を広げる移動手段になります。
家族・介助者との役割分担
運転・介助・乗降など、誰がどこまで手伝うかを事前に話し合い、無理のない役割分担を行ってください。
将来を見据えた選び方
今の身体状況だけでなく、将来的な変化を考えて余裕を持った仕様を選ぶと、長く使えて後悔しにくいです。
まとめ:最適な1台を見つけるために
福祉車両は、ただ「移動の手段」ではなく、「生活の質」「家族の安心」「自立支援」を支える大切な資産です。
選び方を間違えると、使いにくさや後悔につながります。
もう一度本記事に書いた順番で、何を選ぶかを具体化していってください。
実際に使っている方の情報をYouTubeなどで確認するのもヒントになります。
ワクワクしながら、かつ慎重に最高の一台を見つけて下さい。
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