失敗しない中古介護用福祉車両の選び方|購入前の注意点とチェックリスト【2026年版】

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中古の介護用福祉車両は、新車より購入費用を抑えやすい一方、一般的な中古車とは違う確認ポイントがあります。

特に重要なのが、スロープ、電動ウインチ、車いす固定装置、リフト、回転・昇降シートなどの福祉装置です。

車両本体に問題がなくても、福祉装置が故障すれば車いす利用者が乗り降りできなくなることがあります。

この記事では、家族や介助者が運転する介護用福祉車両に絞り、購入前の条件整理から現車確認、保証、販売店選びまで解説します。


目次

結論|中古福祉車両はこの順番で選ぶ

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中古福祉車両は、車種や価格から探し始めるより、次の順番で考えると選びやすくなります。

  1. 車いすのまま乗るか、車のシートへ移乗するか決める
  2. 車いすと利用者の寸法を確認する
  3. 必要な乗車人数と荷物量を決める
  4. 駐車場と乗降スペースを確認する
  5. 複数の中古車を比較する
  6. 普段の車いすで現車確認する
  7. 介助者が福祉装置を実際に操作する
  8. 福祉装置の保証と修理先を確認してから契約する

福祉車両は同じ車種でも仕様が違います。「この車種なら乗れる」と決めつけず、実際の車両で確認することが重要です。


中古介護用福祉車両の主な3タイプ

介護用福祉車両は、利用者の乗り方によって主に3タイプに分かれます。

タイプ乗り方向いているケース
スロープタイプ車いすのまま後部から乗車日常的に車いすを使用し、座席への移乗が難しい
リフトタイプ電動リフトで車いすごと乗車大型・電動車いす、複数台の車いすを載せる
回転・昇降シートタイプ車の座席へ移乗介助があれば車のシートへ移れる

スロープタイプ

車両後部からスロープを出し、車いすのまま乗車します。

軽自動車からミニバンまで選択肢が多く、電動ウインチ付きなら介助者が車いすを押し上げる負担も軽減できます。

一方、車いす利用者は車両後部に乗るため、頭上空間、乗り心地、空調、運転席からの見守りやすさを確認しておきましょう。

リフトタイプ

電動リフトに車いすを載せ、車内まで持ち上げるタイプです。

大型の車いすや電動車いす、複数台の車いすを載せる場合に向いています。

装置が大型で構造も複雑なため、購入時は修理体制や補修部品の供給状況も重要です。

回転・昇降シートタイプ

助手席や後部座席が車外へ回転・下降し、利用者が車のシートへ移乗するタイプです。

車いすのまま乗車する必要がない人には便利ですが、利用者を支えながら移乗する動作が必要です。

現在は移乗できても、本人の身体状況や介助者の負担が変わる可能性も考えて選びましょう。


車種を探す前に確認したい6つの条件

1.普段使用する車いすの大きさ

最低限、次の寸法を確認します。

  • 車いすの全幅
  • 全長
  • 車いすに座った状態の高さ
  • 利用者と車いすの合計重量

ただし、数値だけでは判断できません。

背もたれ、ヘッドレスト、ハンドリム、フットサポートなどの形状によって、カタログ上の寸法以内でも乗車できない場合があります。

Hondaも、実際に使用する車いすによる乗車確認を案内しています。

2.車いす乗車時に何人乗れるか

福祉車両では、通常時と車いす乗車時で定員が変わることがあります。

特に軽スロープ車では、車いすを載せると後席の一部が使えなくなる仕様があります。

運転者、介助者、車いす利用者、家族を含め、普段必要な人数が乗れるか確認しましょう。

3.荷物をどれだけ載せるか

車いすが載るだけでは十分とは限りません。

酸素ボンベ、吸引器、歩行器、介護用品、買い物袋、旅行用の荷物なども考える必要があります。

可能であれば、普段使う荷物も実車へ持ち込んで確認します。

4.普段使う場所で乗り降りできるか

スロープ車では、車体後方にバックドアとスロープを展開するスペースが必要です。

自宅だけでなく、病院、デイサービス、学校、商業施設など、普段利用する場所でも乗降できるか確認しておきましょう。

5.介助者が無理なく操作できるか

スロープの開閉、ウインチベルトの取り付け、車いすの固定などは毎回行います。

一度できるかではなく、日常的に無理なく続けられるかが重要です。

6.何年間使う予定か

購入時の身体状況だけでなく、数年後も同じ乗り方ができるか考えます。

本人の成長や体重増加、身体状況の変化、介助者の加齢によって、移乗方法や必要な車両サイズが変わることがあります。


ネットで中古福祉車両を探す方法

中古車サイトでは「福祉車両」だけでなく、メーカーごとの呼び方でも検索します。

代表的な検索語は次のとおりです。

  • 車いす仕様車
  • 車いす移動車
  • スローパー
  • スロープ
  • 電動ウインチ
  • ウェルキャブ
  • フレンドシップ
  • WITHシリーズ
  • リフトアップシート
  • 助手席昇降シート

例えばタントなら、「タント 福祉車両」だけでなく「タント スローパー」でも探します。

最初から1車種に限定せず、軽自動車、コンパクトミニバン、ミニバンまで広めに比較すると、条件に合う中古車を見つけやすくなります。


中古車情報で確認する項目

掲載ページでは、少なくとも次の項目を確認します。

  • 支払総額
  • 年式
  • 走行距離
  • 修復歴
  • 点検整備記録
  • 保証内容
  • 車両状態評価書
  • 車検の残り期間
  • 福祉装置の種類と仕様

中古車の「支払総額」には、車両価格に購入時に必要な税金や登録費用などが含まれます。

ただし、県外登録費用や自宅までの陸送費、追加装備などは別途必要になる場合があります。

遠方から購入する場合は、自宅まで納車した場合の最終的な支払額を確認してください。


「走行距離5万km以内」だけで選ばない

中古車では「5万km以内」が検索条件としてよく使われますが、5万kmを超えたから危険、5万km以内なら安心という基準ではありません。

重要なのは、

  • 年式
  • 走行距離
  • 点検整備記録
  • 修復歴
  • 錆や腐食
  • 福祉装置の整備・修理歴
  • 保証
  • 補修部品の供給状況

をまとめて見ることです。

走行距離が少なくても、長期間動かされていなかった車や、床下・スロープに錆がある車、整備記録が残っていない車には注意が必要です。

反対に走行距離が多くても、定期的に整備され、福祉装置の整備歴が明確で保証が付く車なら検討できます。


販売店へ問い合わせるときのポイント

気になる車を見つけたら、来店前に次の点を確認しておくと効率的です。

  • 普段の車いすで乗車確認できるか
  • 福祉装置の修理・交換歴
  • 福祉装置まで納車前点検するか
  • 福祉装置が保証対象か
  • 保証期間
  • 取扱説明書・保証書の有無
  • 補修部品を入手できるか
  • 故障時に地元で修理できるか
  • 点検記録や車両状態評価書を確認できるか
  • 自宅までの支払総額

福祉装置について質問しても回答が曖昧な場合は、現車確認や契約を急がないほうがよいでしょう。

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現車確認では普段の車いすを使う

福祉車両は、車体を見るだけでは判断できません。

利用者本人、普段使用する車いす、主に介助する人で確認するのが理想です。

車いすが問題なく乗り込めるか

車いすの幅だけでなく、

  • フットサポートが当たらないか
  • ハンドリムが車体に当たらないか
  • ヘッドレストが乗車口を通るか
  • スロープ途中で車いすの底を擦らないか

まで確認します。

頭上に余裕があるか

乗車口を通れても、固定位置では頭が天井に近くなる場合があります。

停止状態だけでなく、可能であれば試乗して、段差を通過したときの揺れも確認してください。

シートベルトが正しく掛かるか

車いすを固定するベルトと、利用者の身体を守るシートベルトは別物です。

シートベルトが首や腹部へ不自然に掛からず、肩と骨盤を適切に支えられるか確認します。

車いす席で無理なく過ごせるか

後部に乗車する場合は、

  • 運転席や介助者から様子を確認できるか
  • 会話できるか
  • 空調が届くか
  • 窓の外が見えるか
  • 揺れが強すぎないか

も確認しておきましょう。


福祉装置は実際に動かして確認する

中古福祉車両では、装置の見た目だけでなく動作確認が重要です。

スロープ

  • 一人で開閉できる
  • 大きな変形や錆がない
  • ヒンジに大きなガタがない
  • 確実にロックできる

電動ウインチ

  • リモコンが正常に反応する
  • 左右のベルトが均等に動く
  • 途中で止まらない
  • 異音がない
  • ベルトに大きなほつれや傷がない
  • 緊急時の解除方法が分かる

車いす固定装置

  • 車いすを正しい位置で固定できる
  • ベルトが緩まない
  • レールや金具に大きな変形・錆がない

リフト・回転昇降シート

  • 動作が滑らか
  • 異音や強い振動がない
  • 正しい位置で停止・ロックする
  • 緊急時の操作方法を確認できる

装置は一度だけではなく、乗車と降車を何度か繰り返して確認すると状態が分かりやすくなります。


保証は福祉装置まで対象か確認する

「1年間保証付き」と表示されていても、車両本体だけが対象で、スロープや電動ウインチは保証対象外という場合があります。

契約前に、

  • どの福祉装置が保証されるか
  • 保証期間・走行距離
  • 部品代と工賃
  • 消耗品の扱い
  • 地元工場で修理した場合の扱い
  • レッカー・陸送費

を確認してください。

口頭説明だけでなく、保証書や注文書に内容が記載されているかも確認しておきましょう。


販売店は「専門店かどうか」だけで決めない

購入先メリット注意点
メーカー系中古車店車両本体の点検・保証が分かりやすい福祉仕様の在庫が少ない場合がある
福祉車両専門店福祉装置の知識・整備経験が豊富遠方では修理体制の確認が必要
一般中古車販売店在庫と価格の選択肢が多い福祉装置への対応力に差がある
個人売買安く買える可能性がある保証や整備を自分で確認する必要がある

福祉車両専門店だから無条件に安心というわけではありません。

納車前点検、装置保証、整備記録、修理体制、実際の車いすによる乗車確認まで含めて比較します。

個人売買は、福祉装置の状態を自分で判断できない場合には難易度が高い購入方法です。


遠方の中古福祉車両を買う場合

希望する仕様が少ないため、遠方の中古車が候補になることもあります。

現車を見に行けない場合は、販売店へ次のような動画や写真を依頼します。

  • 車体と床下
  • スロープの表裏と開閉
  • 電動ウインチの動作
  • リフトや昇降シートの動作
  • 固定装置
  • 車いす乗車スペース
  • 錆や傷
  • 福祉装置の型式表示

ただし、動画だけで判断するのは避けたいところです。

保証内容と車両状態を書面で確認し、納車後に自宅近くで福祉装置を修理できるかも確認してください。

購入店まで毎回陸送しなければならないと、故障時の負担が大きくなります。



契約を急がないほうがよい車・販売店

次のような場合は慎重に判断しましょう。

  • 普段の車いすによる乗車確認を断られる
  • 福祉装置を動かして確認できない
  • 福祉装置の保証範囲が分からない
  • 修理先や補修部品について説明できない
  • 点検整備記録がない
  • スロープや床下の錆がひどい
  • ウインチやリフトの動作がおかしい
  • 見積もりに不明な費用が多い
  • 契約を極端に急がされる

中古福祉車両は在庫が少ないため、「今決めないと売れる」と焦りやすい商品です。

しかし、日常の移動に欠かせない車だからこそ、確認できない部分を残したまま契約しないことが大切です。


購入前チェックリスト

利用者・車いす

  • 普段の車いすで実際に乗車した
  • 乗車口やスロープに車いすが当たらない
  • 頭上に余裕がある
  • 車いすを安全に固定できる
  • シートベルトが正しく掛かる
  • 空調が届く
  • 乗車中の様子を確認できる

介助者

  • スロープを無理なく操作できる
  • ウインチベルトを掛けやすい
  • 車いすをまっすぐ誘導できる
  • 無理な姿勢で固定する必要がない
  • 緊急時の解除方法を理解した
  • 乗車・降車を複数回試した

車両・福祉装置

  • スロープに大きな変形や錆がない
  • ウインチに異音や停止がない
  • 固定装置にガタつきがない
  • リフト・昇降シートが正常に動く
  • 点検整備記録を確認した
  • 修復歴を確認した
  • リコールの対応状況を確認した

保証・修理

  • 福祉装置の保証範囲を確認した
  • 保証期間を確認した
  • 地元の修理先を確認した
  • 補修部品の供給状況を確認した
  • 納車前整備の内容を確認した


まとめ|中古福祉車両は「使い続けられるか」で選ぶ

中古の介護用福祉車両は、年式・走行距離・価格だけでは判断できません。

特に重要なのは、

  1. 普段の車いすで安全に乗れる
  2. 介助者が無理なく乗降操作できる
  3. 福祉装置が正常に動く
  4. 福祉装置の保証と修理先がある
  5. 家族の人数や荷物を含めて日常的に使える

という点です。

候補が見つかったら、普段の車いすと利用者本人、主に介助する人で現車を確認しましょう。

「安く買えるか」だけでなく、数年間安心して使い続けられるかまで考えて選ぶことが、中古福祉車両で後悔しないためのポイントです。

この記事を書いた人

やんち
出歩くのが好きなやんちが、外出が困難な方に役立つ色んな情報を発信しています。

仕事:技士をしていましたが現在事務職です。車いすユーザーです。
   手動装置のクルマと電車で通勤してます。
趣味:テニスと英語と美術館巡り
特技:ラジオドラマ脚本は5分番組から1時間番組まで多数放送化されました。
資格:福祉車両取扱士

関西を中心に出来る限り実体験ベースで検証記事を書いています。

Xでは日常で気づいたことを書いています。

Substackでは「やんち」名義で、テーマを深掘りしています。

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