送迎・車いす・抱っこ移乗で後悔しない選び方
「最近、抱っこが重くなってきた……。」
「今の軽自動車で、この先も大丈夫なのかな?」
障害のあるお子さんを育てているご家庭では、子どもの成長とともに車の悩みも変わっていきます。
幼児の頃は抱っこしてチャイルドシートに乗せられていたのに、小学生になる頃には体重が20kg、30kgと増え、毎日の送迎が大きな負担になります。
さらに車いすやバギーを使うようになると、
- 車いすが積めない
- 荷物が入らない
- 雨の日はびしょ濡れ
- 腰が痛くなる
- 駐車場が狭くて乗せ降ろしができない
など、今まで感じなかった悩みが次々に出てきます。
そこで「福祉車両を買った方がいいのかな?」と考え始める方も少なくありません。
しかし、実際には
「福祉車両なら何でもいい」
というわけではありません。
障害の種類や介助方法、家族構成によって、最適な車は大きく変わります。
この記事では、障害児家庭の車選びで失敗しないための考え方と、主要メーカーの軽自動車・福祉車両の特徴を分かりやすく解説します。
この記事を読み終える頃には、
「わが家にはどんな車が合うのか」
が判断できるようになるはずです。
障害児家庭の車選びで一番大切なのは「今」ではなく「3年後」
軽自動車を探し始めると、
「人気ランキング」
「おすすめ軽自動車」
という記事をよく見かけます。
しかし、障害児家庭では一般的な車選びとは考え方が少し違います。
一番大切なのは、
“今乗れる車”ではなく、3年後・5年後も無理なく使える車かどうか
です。
例えば、現在5歳のお子さん。
体重は18kg程度で、まだ抱っこして乗せることができます。
「今の車でも何とかなる。」
そう思うかもしれません。
ところが小学校へ入る頃には25kg。
高学年では35kg。
中学生では40kgを超えることも珍しくありません。
毎日の通学、通院、買い物。
そのたびに抱っこを続けることは、介助する家族にとって大きな負担になります。
実際に多くの保護者が、
「もっと早く福祉車両を検討すればよかった。」
と話しています。
逆に、
「まだ必要ないと思って普通の軽自動車を買ったけれど、3年後には買い替えることになった。」
というケースも少なくありません。
「軽自動車では無理」と決めつける必要はありません
一方で、
「障害児だから普通車しか無理。」
というわけでもありません。
最近の軽自動車は、
- 室内高が高い
- スライドドア
- 荷室が広い
- 安全装備が充実
しており、障害児家庭でも十分活躍する車種が増えています。
さらに、軽自動車をベースにした福祉車両も各メーカーから発売されています。
例えば、
- Honda N-BOX スロープ
スーパーフレックススロープや電動ウインチを備え、車いすのまま乗車できる仕様があります。公式情報はこちら。
https://www.honda.co.jp/welfare/nbox/ - ダイハツ タント スローパー
車いす乗車用スロープと電動ウインチを備えた福祉車両です。公式情報はこちら。
https://www.daihatsu.co.jp/lineup/friend_tanto_s/
これらは普段使いもしやすく、近年人気が高まっています。
車選びで考えるべきなのは「車」ではなく「生活」
障害児家庭では、
「どの車が一番人気か?」
よりも、
「どんな生活を送りたいか?」
を考えることが大切です。
例えば、
毎日通院する家庭。
兄弟が3人いる家庭。
車いすを積む家庭。
バギーだけ積めれば十分な家庭。
必要な車はまったく違います。
だからこそ、人気ランキングだけで決めてしまうと後悔する可能性があります。
まず考えてほしいこと
車選びを始める前に、ぜひ家族で話し合ってほしいことがあります。
それは、
「今困っていることは何か?」
です。
例えば、
- 抱っこが重くなってきた
- 雨の日の乗せ降ろしがつらい
- 車いすを積むのが大変
- 荷物が載らない
- 腰が痛い
- 子どもが成長してきた
この中で一番困っていることは何でしょうか。
車は、その困りごとを解決するための道具です。
「人気だから」
「営業担当に勧められたから」
ではなく、
わが家の困りごとを減らしてくれる車かどうか。
そこを基準に選ぶことが、後悔しない車選びにつながります。
次の章では…
ここまで読んで、
「うちは普通の軽自動車でもいいのかな?」
「それとも福祉車両を考えた方がいい?」
と思われた方も多いでしょう。
第2回では、
障害児家庭が軽自動車を選ぶ前に必ず確認したい5つのポイント
を、実際の相談事例を交えながら詳しく解説していきます。

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