ラクティスは介護用福祉車両に最適?車いす仕様の特徴・中古相場・選び方を解説

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ラクティスは、トヨタが販売していたコンパクトカーです。

全長4m未満の扱いやすいボディでありながら、車いすのまま乗車できる「ウェルキャブ車いす仕様車」も設定されていました。

すでに新車販売は終了していますが、中古福祉車両としては現在も流通しており、

「大きなミニバンは運転しにくい」

「軽自動車より少し余裕がほしい」

「予算を抑えて車いすのまま乗れる車を探したい」

という家庭には、今でも検討する価値があります。

ただし、ラクティスならどの車いすでも乗せられるわけではありません。

タイプⅠとタイプⅡでは座席配置や車いすの乗車位置が異なり、車いすの高さ、幅、長さによっては乗車できない可能性があります。

この記事では、トヨタ公式資料や当時の福祉車両資料、中古車市場の掲載情報をもとに、ラクティス福祉車両の特徴、寸法、中古価格、使い勝手、購入時の注意点を詳しく解説します。

※中古車価格や在庫状況は、2026年7月28日時点の情報をもとにしています。

目次

結論|ラクティスが向いている人・向いていない人

ラクティスの車いす仕様車は、次のような家庭に向いています。

・車いす利用者1名を日常的に送迎したい
・狭い道路や小さな駐車場を利用することが多い
・シエンタやフリードより小さな車を探している
・軽福祉車両より走行時の余裕がほしい
・中古車の購入費を抑えたい
・車いすから自動車の座席へ移乗する負担を減らしたい

一方、次のような使い方には慎重な検討が必要です。

・大型の電動車いすやリクライニング車いすを使用している
・車いす利用者を含めて大人数で乗りたい
・長距離移動が多い
・両側スライドドアが必要
・新しい衝突被害軽減ブレーキや運転支援装備を重視する
・車いすを乗せたまま多くの荷物も積みたい

ラクティスは、すべての家庭にとって「最適な福祉車両」ではありません。

しかし、車いす1台、近距離中心、狭い道、予算重視という条件なら、非常に現実的な選択肢です。

ラクティスの福祉車両とは?

ラクティスには、トヨタの福祉車両シリーズ「ウェルキャブ」が設定されていました。

大きく分けると、次の仕様があります。

・車いす仕様車タイプⅠ
・車いす仕様車タイプⅡ
・助手席リフトアップシート車
・運転補助装置を取り付けるフレンドマチック取付用専用車

この記事では、主に中古市場で探す人が多い「車いす仕様車」を取り上げます。

車いす仕様車では、後部のスロープを使って車いすのまま乗車します。

乗降時には後輪側のエアサスペンションで車高を下げ、スロープの傾斜を緩やかにする仕組みが採用されています。トヨタの車両情報でも、後輪側にエアスプリングを使用していることが確認できます。

ラクティス車いす仕様車の主要寸法

2014年5月発売の「X 車いす仕様車タイプⅠ」の主な寸法は次のとおりです。

項目ラクティス車いす仕様車タイプⅠ
全長3,950mm
全幅1,695mm
全高1,705mm
ホイールベース2,550mm
室内長1,910mm
室内幅1,420mm
室内高1,410mm
最小回転半径4.9m
車両重量1,140kg
駆動方式2WD・FF
乗車定員通常時5名
車いす使用時車いす利用者1名+3名

全長は3,950mmに抑えられており、5ナンバーサイズです。

室内高は1,410mm確保され、車いす仕様車専用のハイルーフになっています。最小回転半径も4.9mなので、福祉ミニバンと比べて住宅街や狭い駐車場で扱いやすいのが特徴です。

スロープと後部開口部の寸法

当時のカーセンサー福祉車両ガイドに掲載された測定値は次のとおりです。

項目公表値
スロープ角度約9.5度
スロープ幅625mm
スロープ長1,275mm
乗降部の開口高1,295mm

スロープ角度は約9.5度で、後部の車高を下げた状態で車いすを乗せる構造です。

ただし、これは車いすの適合を保証する数字ではありません。

車いすの幅が625mm以下でも、ハンドリム、転倒防止バー、操作レバー、フットサポートなどが干渉する可能性があります。

また、乗車中の実際の高さは、車いすの座面高、クッション、頭部支持装置、利用者の座高によって変わります。

荷室寸法は単純に表せない

ラクティス車いす仕様車では、通常の荷室部分が車いす乗車スペースを兼ねています。

そのため、一般車のように「荷室長○mm、荷室幅○mm」と一律に判断することはできません。

確認できた公式公開資料には、車いすを固定した状態で残る荷物スペースの統一寸法は掲載されていませんでした。

荷物をどれだけ積めるかは、

・タイプⅠかタイプⅡか
・助手席側リヤシートの有無
・車いすを乗せるかどうか
・車いすの全長と幅
・スロープを収納した状態
・介護用品や酸素ボンベの有無

によって大きく変わります。

トヨタも旧車カタログについて、年式や型式によって装備が異なるため、中古車購入時には現車で仕様を確認するよう案内しています。

中古車を見に行く際は、普段使用している車いすだけでなく、外出時に持ち歩くバッグ、歩行器、吸引器、酸素ボンベなども想定して確認しましょう。

タイプⅠとタイプⅡの違い

ラクティスのタイプⅠとタイプⅡは、車いすを何台乗せられるかの違いではありません。

どちらも基本的に車いす1台を乗せる仕様です。

タイプⅠ|車いすを2列目付近に乗せる一般的な仕様

タイプⅠには、助手席側リヤシート付きとリヤシートなしがあります。

リヤシート付きでは、通常時は5名乗車ですが、車いすを乗せた状態では、

車いす利用者1名+ほかの乗員3名

となります。

近距離の通院、デイサービスへの送迎、買い物などで使いやすい、最も一般的な仕様です。

タイプⅠ・助手席側リヤシートなし

助手席側の後席をなくし、車いす周辺のスペースを広くした仕様です。

通常の後席を必要としない家庭や、車いすの横に介護用品を置きたい場合に検討できます。

ただし、同乗できる人数や荷物の置き方が変わるため、車検証の乗車定員と実際の座席配置を必ず確認してください。

タイプⅡ|車いすを運転席に近い位置まで移動できる

タイプⅡでは、車いすを助手席側の1.5列目まで進められます。

運転席から手の届きやすい位置に車いす利用者が乗れるため、運転者が表情や体調を確認しやすく、会話もしやすいのが特徴です。

乗車人数は車いすの位置によって異なります。

・1.5列目に車いすを乗せる場合:車いす利用者1名+2名
・2列目に車いすを乗せる場合:車いす利用者1名+3名
・車いすを使用しない場合:3名

タイプⅡは、車いす2台を乗せる仕様ではありません。

また、1.5列目まで進むには、車いすの全長、フットサポート、リクライニング角度などの条件があります。

大型の車いすを使用している場合は、タイプⅡだから前まで乗れるとは限りません。

ラクティス福祉車両のメリット

コンパクトで運転しやすい

ラクティスの全長は3,950mmです。

2015年型シエンタ車いす仕様車の全長4,235mmと比べると、285mm短くなっています。

最小回転半径もラクティスが4.9m、同世代のシエンタが5.2mです。狭い住宅街や病院の立体駐車場では、この差が扱いやすさにつながります。

車いすから座席へ移乗する負担を減らせる

一般車では、車いす利用者を抱えて助手席や後席へ移乗し、さらに車いすを折りたたんで積み込む必要があります。

ラクティスのスロープ車なら、車いすに座ったまま乗車できるため、毎回の抱きかかえ介助を減らせます。

実際の所有者レビューにも、従来の助手席昇降シート車で負担になっていた移乗時の腰痛を軽減する目的で、ラクティスのスロープ車へ変更した例があります。

ミニバンより中古価格を抑えやすい

新しいシエンタやフリードの福祉車両は、中古でも100万円を大きく超える車両が中心です。

一方、ラクティスは年式が古くなっているため、支払総額50万~100万円前後で見つかる車両があります。

初めて福祉車両を購入する家庭や、利用期間がある程度限られている場合には、購入費を抑えやすい点が魅力です。

軽福祉車両より走行時の余裕がある

ラクティスは1.3Lまたは1.5Lエンジンを搭載しています。

軽自動車より車幅やエンジン排気量に余裕があるため、高速道路や幹線道路も利用する家庭では比較対象になります。

ただし、ラクティス車いす仕様車には基本的に4WDの設定がなく、2WD・FFです。雪の多い地域では注意が必要です。

タイプⅡなら車いす利用者との距離が近い

一般的な後部乗車型の福祉車両では、車いす利用者と運転者との距離が離れます。

タイプⅡなら、条件を満たす車いすを1.5列目まで進められるため、運転者が利用者の様子を確認しやすくなります。

特に、姿勢が崩れやすい人、発作や体調変化が心配な人、子どもの送迎では大きな利点です。

ラクティス福祉車両のデメリット

後席がスライドドアではない

ラクティスは後席側が一般的なヒンジ式ドアです。

シエンタ、フリード、N-BOXなどのスライドドア車と比べると、狭い駐車場で後席の乗員を乗り降りさせる際は注意が必要です。

車いす利用者は後部スロープから乗りますが、介助者や家族が後席へ乗る場合には、隣の車との間隔が必要です。

車いすを乗せると荷物スペースが少ない

車いす乗車スペースと荷室が重なるため、車いすを乗せた状態では大きな荷物を積みにくくなります。

所有者レビューでも、車いす乗車部分を大型荷物用スペースとして転用しにくい点が挙げられています。

通院程度なら問題がなくても、旅行用の荷物、オムツ、吸引器、酸素ボンベ、予備の車いすなどを積む家庭では、スペース不足になる可能性があります。

車いす席では振動を感じやすい場合がある

車いす利用者は、自動車用シートではなく自分の車いすに座って乗車します。

車いすのタイヤ、フレーム、クッションを通じて振動が伝わるため、段差や荒れた道路では衝撃を感じやすいことがあります。

特に、体幹保持が難しい人、側弯がある人、痛みが出やすい人、リクライニングを必要とする人は、短時間の試乗だけでなく、普段利用する道路に近い環境で確認した方が安心です。

寸法上は入る車いすでも、形状や姿勢によって乗車できない場合があります。現在の福祉車両メーカーも、必ず実際に使用している車いすで乗車確認するよう案内しています。

福祉装備の修理費がかかる可能性がある

ラクティスは最終年式でも2016年です。

今後は、一般的な自動車部分だけでなく、

・後輪エアサスペンション
・車高降下装置
・電動車いす固定装置
・後退防止ベルト
・スロープのヒンジ
・スイッチや配線

など、福祉装備の劣化も確認する必要があります。

販売価格が安くても、車高調整装置や固定装置に不具合があれば、購入後の修理費が高くなる可能性があります。

最新の予防安全装備は期待できない

2014年型では、ABS、トラクションコントロール、S-VSCなどが装備されています。

一方、現在の車に広く搭載されている衝突被害軽減ブレーキ、車線維持支援、全車速追従クルーズコントロールなどを前提に選ぶ車ではありません。

高齢の家族が運転する場合は、福祉装備だけでなく、運転支援機能の新しさも比較しましょう。

電動車いすはラクティスに乗せられる?

「電動車いすだから乗せられない」とは限りませんが、すべての電動車いすに対応しているわけでもありません。

特に確認したいのは、次の項目です。

・車いすの全幅
・ハンドリムや操作レバーを含めた最大幅
・利用者が座った状態の全高
・ヘッドサポートを含めた高さ
・フットサポートを含めた全長
・車いすと利用者を合わせた重量
・固定ベルトを掛けられるフレーム位置
・最低地上高
・転倒防止バーの位置
・バッテリーやモーター部分の張り出し

ラクティスのスロープ幅は625mm、後部開口高は約1,295mmです。

簡易電動車いすは乗車できる可能性がありますが、大型電動車いす、リクライニング車いす、ティルト式車いすでは幅・高さ・長さが不足する場合があります。

また、車いすの総重量と、固定装置・スロープの許容重量も確認が必要です。

ラクティスについては、現行車のようにウェブ上で詳細な耐荷重表を確認しにくいため、販売店へ型式ごとの取扱説明書や架装部分の仕様を確認してください。

「車いすの寸法だけを販売店へ伝える」のではなく、実際の車いすを持ち込んで乗降させることが重要です。

ラクティス福祉車両の中古価格

2026年7月時点で、カーセンサーに掲載されているラクティス福祉車両の平均車両価格は約53.1万円、価格帯は22万~119.9万円です。

グーネットでは、ラクティス福祉車両を含む掲載相場が平均約50.9万円、車両価格14.8万~119.9万円となっています。

ただし、これらは主に「車両本体価格」の集計です。

実際に支払う金額には、登録、車検整備、保証、納車、リサイクル料金などが加わります。

実際の掲載例では、次のような支払総額が確認できます。

年式・状態の例支払総額の例
2011年・走行8.1万km・保証なし約48万円
2012年・走行5.7万km約50万円
2014年・走行2.5万km約60万円
2014年・走行7万km約87万円
2014年・走行3.6万km・長期保証付き約110万円
2016年・タイプⅡ・走行3.8万km約140万円

在庫を見る限り、現実的な支払総額は50万~110万円前後が中心です。

ただし、低走行、後期型、タイプⅡ、専門店保証付きなどの条件がそろうと、100万円を大きく超える場合があります。

安い車両に注意したい理由

30万~50万円程度の車両でも、必ずしも問題車というわけではありません。

ただし、次の費用が購入後に発生する可能性があります。

・タイヤ交換
・バッテリー交換
・車検整備
・エアサスペンション修理
・電動固定装置の修理
・スロープの調整
・ショックアブソーバー交換
・エアコン修理
・ドライブレコーダーやバックカメラの追加

購入価格だけでなく、少なくとも購入後1~2年の修理予算まで含めて比較しましょう。

中古ラクティスを選ぶときのチェックポイント

車いすを持ち込んで試す

これは最も重要です。

確認するのは「車いすが入るか」だけではありません。

・頭が天井や開口部に当たらないか
・スロープの途中でフットサポートが接触しないか
・車内で車いすをまっすぐ固定できるか
・車いす利用者の前方視界が確保できるか
・車いすのリクライニング操作ができるか
・介助者が固定装置を操作できるか
・後部ドアを無理なく閉められるか

まで確認します。

車高調整装置を実際に動かす

スイッチを押したときに車高が正常に下がり、乗車後に元の高さへ戻るか確認します。

動作が遅い、左右差がある、異音がする、警告灯が消えない場合は、購入前に販売店へ点検を依頼してください。

スロープを何度か展開する

一度動けばよいわけではありません。

・重すぎないか
・途中で引っ掛からないか
・左右にガタがないか
・接地部分が曲がっていないか
・固定ロックが確実に掛かるか
・収納時に異音がしないか

を確認します。

電動固定装置と後退防止ベルトを確認する

電動固定装置が動くだけでなく、車いすを確実に固定できるか確認します。

固定ベルトのほつれ、フックの変形、巻き取り不良も要注意です。

車いす本体の着脱可能な部分やフットサポートへベルトを掛けるのではなく、メーカーが指定する強度のあるフレームへ固定する必要があります。

車いす利用者用シートベルトを確認する

車いす固定装置と、利用者のシートベルトは別の役割です。

車いすだけを固定しても、利用者の身体を守ることはできません。

肩ベルト、腰ベルト、バックルの位置を確認し、首や腹部へ不自然に掛からないか試してください。

後方の乗降スペースを確認する

スロープの長さは約1,275mmです。

実際には、スロープの後ろに介助者が立ち、車いすを支えるスペースも必要です。

自宅の駐車場では、車両後端から1.3mだけ空いていれば十分とは限りません。

安全に介助するには、スロープと介助者の立ち位置を合わせて、おおむね2m程度の余裕がある方が使いやすくなります。

購入前に自宅、病院、デイサービスなどの駐車環境を測っておきましょう。

福祉装備に詳しい販売店を選ぶ

一般的な中古車販売店では、エンジンやブレーキの点検はできても、福祉装備の点検や修理ができないことがあります。

購入前に次の点を確認してください。

・納車前に福祉装備を点検するか
・車高調整装置も保証対象か
・固定装置やウインチも保証対象か
・故障時に修理できる工場があるか
・福祉装備の取扱説明書が付属するか
・代車に福祉車両を用意できるか

「車両本体1年保証」と書かれていても、福祉装備は保証対象外というケースがあります。

保証書の対象部分を必ず確認しましょう。

ラクティスと他の福祉車両を比較

ラクティスと比較されやすい中古福祉車両をまとめました。

車種主な特徴メリット注意点中古車平均価格の参考
ラクティス5ナンバーのコンパクト車小回りが利く・価格を抑えやすい・1.3L/1.5Lスライドドアではない・設計が古い・荷物が少ない約53万円
シエンタコンパクトミニバンスライドドア・室内幅に余裕・家族で使いやすいラクティスより全長が長い・価格が高め約178万円
フリード+コンパクトミニバンスライドドア・電動ウインチ・安全装備が比較的新しい中古価格が高め・車体が大きい約177万円
N-BOX+軽スーパーハイトワゴン小さくて維持費を抑えやすい・スライドドア高速道路や多人数乗車では余裕が少ない約54万円
現行N-BOX軽スーパーハイトワゴン新しい安全装備・室内高・スライドドア中古価格が高い・軽自動車の乗車定員約135万円以上

中古平均価格は年式や掲載車両の構成が大きく異なるため、車種そのものの優劣を示す数字ではありません。

ラクティスと2015年型シエンタの寸法比較

項目ラクティス車いす仕様シエンタ車いす仕様
全長3,950mm4,235mm
全幅1,695mm1,695mm
全高1,705mm1,675mm
室内長1,910mm1,850mm
室内幅1,420mm1,470mm
室内高1,410mm1,290mm
最小回転半径4.9m5.2m

カタログ上では、ラクティスの方が全長が短く、室内高が大きくなっています。

一方、シエンタは室内幅が広く、後席がスライドドアなので、家族の乗降や日常の使いやすさでは有利です。

ただし、室内寸法の測定位置や車いす固定位置は車種ごとに異なるため、数字だけで車いすの乗りやすさを判断することはできません。

ラクティスと現行福祉車両のスロープ寸法比較

参考として、現在販売されているHonda車いす仕様車と比較します。

項目ラクティス現行N-BOX現行FREED CROSSTAR
スロープ幅625mm640mm640mm
スロープ角度約9.5度13度・4WDは14度14度
後部開口高約1,295mm1,305mm1,300mm
スロープ長・突出長約1,275mm約1,365mm約1,410mm

ラクティスは、車高を下げる構造によって比較的緩やかなスロープ角度を実現しています。

一方、現行車は電動ウインチ、リモコン、進路補正、現代的な安全装備などが充実しています。

なお、メーカーや年代によって測定方法が異なるため、この表は参考比較です。

税金の減免や補助制度は利用できる?

自動車税が減免される場合がある

身体障害者手帳などの条件を満たし、通院、通学、通所など日常生活に必要な車として使用する場合、自動車税の環境性能割や種別割が減免されることがあります。

対象となる障害の区分、等級、所有者、運転者、使用目的、申請期限は自治体によって異なります。

たとえば大阪府では、一定の条件に該当する障害のある人の日常生活に不可欠な自動車について、申請により自動車税が減免される制度があります。

中古車を購入する前に、都道府県の自動車税事務所や市区町村の障害福祉窓口へ確認してください。

福祉仕様によっては消費税が非課税になる

車いす仕様車など、一定の基準を満たす福祉車両は、車両本体が消費税非課税となる場合があります。

ラクティスの販売当時も、一部の車いす仕様車は消費税非課税として設定されていました。

ただし、中古車では車両の仕様や販売方法によって表示が異なります。

見積書で、

・車両本体が非課税か
・一般装備や付属品は課税か
・諸費用には消費税がかかるか

を確認しましょう。

自動車本体は介護保険の購入対象ではない

介護保険では、車いす、特殊寝台、歩行器、固定用スロープ、入浴補助用具などが福祉用具の貸与・販売対象になっています。

しかし、自動車本体や福祉車両の購入費は対象品目に含まれていません。

自治体によっては、自動車の改造費や運転免許取得費などを助成する独自制度がありますが、対象者や所得制限は地域ごとに異なります。

ラクティス福祉車両についてよくある質問

ラクティスは現在も新車で購入できますか?

新車販売は終了しています。

現在購入できるのは、基本的に中古車です。カーセンサーでは2代目を2010年11月~2016年8月の生産モデルとして掲載しています。

タイプⅡには車いすを2台乗せられますか?

乗せられません。

タイプⅡは、車いす1台を1.5列目または2列目へ乗せられる仕様です。1.5列目に乗せることで、運転者と車いす利用者との距離を近くできます。

車いすを乗せた場合は何人乗れますか?

タイプⅠのリヤシート付きでは、車いす利用者1名と、ほかの乗員3名の合計4名です。

車検証上の通常乗車定員が5名でも、車いすを乗せると使用できない座席があります。

タイプⅡは車いすの固定位置によって、車いす利用者を含めて3名または4名になります。

大型電動車いすも乗せられますか?

一律には判断できません。

スロープ幅、後部開口高、車内高、車いすの全長、総重量、固定位置を確認する必要があります。

大型電動車いすやリクライニング車いすは、幅が入っても高さや全長が不足することがあります。必ず実車へ乗せて確認してください。

リクライニング車いすは乗せられますか?

車いすの寸法とタイプによります。

背もたれを倒した状態では全長が長くなるため、後部ドアが閉まらない、1.5列目まで進めない、固定位置に収まらない可能性があります。

乗車状態だけでなく、必要なリクライニング角度まで動かせるか確認しましょう。

ラクティス車いす仕様車に4WDはありますか?

2代目の車いす仕様車タイプⅠ・タイプⅡは、基本的に2WD・FFです。

助手席リフトアップシート車などには4WDの設定がある仕様もありますが、スロープ式車いす仕様車と混同しないようにしてください。

長距離移動にも向いていますか?

走行自体は可能ですが、車いす利用者の姿勢や振動への耐性によります。

ラクティスはコンパクトで、車いす席や荷物スペースにも限りがあります。長距離移動が多い場合は、シエンタ、フリード、ノア、セレナなど、車いす席と荷物スペースに余裕がある車も比較しましょう。

車いすを乗せないときは普通の車として使えますか?

タイプⅠのリヤシート付きなら、車いすを使用しないときは通常5名乗車できます。

ただし、スロープや固定装置が設置されているため、一般仕様のラクティスと同じ荷室形状にはなりません。

タイプⅠのリヤシートなしやタイプⅡでは、通常時の座席数が少なくなります。

安い中古車を買っても大丈夫ですか?

安いことだけで問題があるとは限りません。

ただし、一般車部分だけでなく、車高調整装置、スロープ、固定装置、後退防止ベルトまで点検されているかが重要です。

福祉装備の保証がない車両では、修理費を含めると結果的に高くなることがあります。

まとめ|ラクティスは条件が合えば今でも有力な中古福祉車両

ラクティス車いす仕様車は、コンパクトなボディと比較的高い室内、緩やかなスロープを組み合わせた福祉車両です。

全長3,950mm、全幅1,695mm、最小回転半径4.9mという扱いやすさは、狭い道路や駐車場を利用する家庭にとって大きなメリットです。

中古価格も、新しいシエンタやフリードより抑えやすく、車いすのまま乗車するための最初の一台として検討しやすい車です。

一方で、

・販売終了から年数が経過している
・最新の予防安全装備が少ない
・後席がスライドドアではない
・車いす乗車時の荷物スペースが限られる
・大型電動車いすには対応できない場合がある
・福祉装備の修理費がかかる可能性がある

という注意点もあります。

ラクティスを選ぶうえで最も大切なのは、カタログの数字だけで決めないことです。

普段使用している車いすを実車へ乗せ、利用者本人にも乗車してもらい、

・スロープの上り下り
・頭上の余裕
・車内での姿勢
・固定装置の位置
・乗車中の振動
・介助者の操作性
・荷物の置き場所
・自宅の駐車スペース

まで確認してください。

車いす1台、近距離中心、狭い道、購入予算を抑えたい家庭なら、ラクティスは今でも有力な中古福祉車両です。

反対に、大型電動車いす、長距離移動、多人数乗車、新しい安全装備を重視する場合は、シエンタやフリードなど、より新しく広い福祉車両も含めて比較することが後悔を防ぐポイントです。

この記事を書いた人

やんち
出歩くのが好きなやんちが、外出が困難な方に役立つ色んな情報を発信しています。

仕事:技士をしていましたが現在事務職です。車いすユーザーです。
   手動装置のクルマと電車で通勤してます。
趣味:テニスと英語と美術館巡り
特技:ラジオドラマ脚本は5分番組から1時間番組まで多数放送化されました。
資格:福祉車両取扱士

関西を中心に出来る限り実体験ベースで検証記事を書いています。

Xでは日常で気づいたことを書いています。

Substackでは「やんち」名義で、テーマを深掘りしています。

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