介護用福祉車両セレナの魅力と選び方徹底解説

介護・移動支援が必要なご家族や親御さんのために車を検討している方にとって、「どんなサポートが必要なのか」は重要なポイントです。

特に、日産 セレナ(以下「セレナ」)は、ミニバンとして人気が高いだけでなく、介護用福祉車両(車いす・送迎対応仕様)としても高い評価を受けています。

本記事では、介護・送迎などの移動をサポートしたい方のために、「セレナの介護用福祉車両タイプ」の特徴、選び方、価格(新車・中古)、補助制度、さらに現在通常仕様のセレナを所有している場合の“改造”という選択肢についても詳しく解説します。


目次

そもそも介護用福祉車両とは?

介護用福祉車両の定義と種類(スロープ・昇降シート・リフトなど)

「福祉車両」とは、身体に障がいや高齢による乗降・移動の不便さを抱える方が、安全・快適に車を利用できるように、あらかじめまたは改造によって装備・改良された自動車を指します。主な種類として、以下のような仕様があります:

  • スロープタイプ: 車いすごと、または車いすを使う方を介助して、車内へスロープを使って乗り込めるタイプ。車体の後部・床面が降下する等、スロープの傾斜を軽減する構造もあります。
  • リフト/昇降機タイプ: 車いすやストレッチャー等をそのまま車内に昇降させる機構(リフター)を備えるもの。
  • 回転シート・スライドアップシートタイプ: 車いす使用者ではなく、歩行が不安定な方や移乗が困難な方が、座席が回転・昇降して乗り降りを補助するタイプ。

購入前に理解しておくべき基礎知識

  • 車いす仕様か、歩行支援仕様か、自分(または同乗者)の状態を明確にしましょう。
  • 福祉車両は構造変更・改造があるため、保険・税金・部品供給・整備対応が通常車と異なる場合があります。
  • 自治体や介護保険・助成制度の対象になるかを確認してください。
  • 駐車場や自宅周辺の段差・傾斜などの「使用環境」確認が鍵です。

日産が展開する福祉車両ラインナップ

日産では「ライフケアビークル(LVCAR)」ブランドとして、セレナを含む多様な福祉車両を展開しています。
代表的なシリーズは「チェアキャブ」(スロープ/リフター仕様)、「ステップタイプ」「助手席スライドアップシート仕様」などがあります。


セレナの介護用福祉車両モデルとは?

セレナ チェアキャブ(スロープ仕様・固定式リフトの違い)

セレナ福祉車両の代表モデルは「チェアキャブ」シリーズです。

  • チェアキャブ スロープタイプ: 車体後部からスロープで車いすをそのまま乗せられる仕様。例:
    車両本体価格 3,826,845円(消費税非課税)
  • チェアキャブ リフタータイプ: リフターで車いすをそのまま昇降可能。例:
    車両本体価格 3,700,400円(消費税非課税)

車いす使用者の位置や安全性

リフタータイプでは車いす固定装置(電動式・約80,000円)なども選択可能。車いすのまま乗降できることが大きな利点です。

通常モデルとの違い

  • スロープ・リフター・固定装置など専用装備を搭載。
  • 新車価格は300万円台中盤〜後半、通常モデルよりやや高額。
  • 中古在庫は少なく、選択肢が限られる傾向。

セレナ福祉車両の選び方

利用者に合わせた選定ポイント

  • 車いす使用者の人数(1人・2人)や用途(通院・外出)を明確に。
  • 同乗人数、ストレッチャー対応の有無も考慮。

スロープ・リフト・回転シートの比較

  • スロープタイプ: 駐車スペースが広い家庭に向く。
  • リフタータイプ: 狭い場所・段差が多い環境で有利。
  • 回転シート: 歩行困難な方・軽介助向け。例:助手席スライドアップシート仕様 3,422,000円

家庭環境・駐車スペースの確認

  • 駐車場の幅・傾斜・スロープ展開スペースを確認。
  • 将来の介護度変化を見越して余裕のある仕様選びを。

価格・補助制度・コスト面

新車・中古車価格の目安

新車:

  • スロープタイプ:3,826,845円(非課税)
  • リフタータイプ:3,700,400円(非課税)
  • 市場価格:約331〜431万円

中古(参考):

  • 2018年式 約245万円/3.5万km
  • 2011年式 約147万円/3.1万km
  • 2015年式 約129万円/6.5万km
種別価格帯備考
新車約300〜430万円仕様・オプションによる
中古車約150〜300万円年式・走行距離による

減税・補助金制度

  • 自治体によって助成制度あり。例:「改造費の2分の1(上限10万円)」支給など。
  • 福祉車両配備助成(法人向け)も存在。
  • 購入前に自治体の福祉・保健窓口へ確認が必要。

リース・レンタルの選択肢

  • 短期利用・初期費用を抑えたい場合に有効。
  • 契約時に改造費用・保険適用範囲を確認。
  • 維持費・税制優遇の比較も重要。

中古のセレナ福祉車両はどう?

中古市場の傾向

  • 在庫は少なめ、価格幅が大きい。
  • 福祉車両専門店では150台規模展示もあり。

購入時のチェックポイント

  • 正規仕様か後付け改造か。
  • 走行距離・メンテ履歴・保証内容の確認。
  • 床・スロープ・固定装置の状態点検。
  • 専門知識ある販売店を選ぶ。

認定中古車・専門業者の活用

  • 「改造履歴・仕様変更」を明記する車両を選ぶ。
  • 現車確認・試乗で操作性を体験。
  • 補助金適用歴・構造要件記録の有無を確認。

セレナを試す・購入する流れ

試乗・展示会の探し方

  • 日産ディーラー検索 やLVCAR取扱店で確認。
  • 複数仕様の比較や家族同伴での試乗がおすすめ。
  • 展示会・福祉車両フェア参加も有効。

ディーラーと専門店の違い

  • ディーラー: 純正仕様・保証が充実。
  • 専門店: 中古・改造・リース対応が柔軟。

ローン・リース契約の注意

  • 福祉車両専用プランの有無を確認。
  • 残価設定ローン・保険条件も要チェック。

現在セレナを所有している人の「改造」

改造の種類と価格目安

  • 後付けスロープ改造:約83万円〜
  • 後付けリフト改造:約78万円〜
  • 回転シート改造:約75万円〜

※工賃・部品・構造変更費を含む目安です。

改造前に確認すべきこと

  • 年式・構造が改造に対応しているか。
  • 車検・保険・重量税への影響。
  • 助成金・補助制度の対象確認。
  • 信頼できる改造業者を選ぶ。

買い替え vs 改造

  • 買い替え: 純正保証・安全性が高い。
  • 改造: 初期費用が抑えられ、自分仕様にできる。
  • 費用・手続き・保証のバランスで判断を。

まとめ

介護用福祉車両としてのセレナは、家族の移動負担を軽くする信頼のパートナーです。この記事で、

  • 最適な仕様の見極め方
  • 新車・中古の価格相場
  • 改造のコストと注意点
  • 補助金・助成制度の確認ポイント

が整理できたと思います。
購入検討時は、まず実車を見て触れて確かめることが後悔しない第一歩です。

この記事を書いた人

やんち
出歩くのが好きなやんちが、外出が困難な方に役立つ色んな情報を発信しています。

住所:大阪
仕事:技士をしていましたが現在事務職です。
趣味:テニスと英語
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