福祉車両を購入するとき、「京都では補助金がいくら出るの?」「スロープ車の購入費も助成される?」と気になりますよね。
ところが、京都府や京都市に「福祉車両を購入すれば、誰でも車両代の補助を受けられる」という一律の制度があるわけではありません。
実際に利用できる可能性があるのは、主に次の制度です。
- 京都府・市町村による毎年の自動車税・軽自動車税の減免
- 一定の構造を持つ福祉車両の消費税非課税
- 障害者本人が運転するための自動車改造費助成
- 有料道路の障害者割引
- 駐車禁止除外指定車標章
制度ごとに対象者、車両名義、運転者、障害等級、使用割合などが異なります。
この記事では、京都府・京都市の制度を中心に、2026年度の変更点や申請方法を分かりやすく解説します。
2026年度は自動車関係の税制が変わりました
2026年4月1日から、京都府の「自動車税(種別割)」は「自動車税」という名称に変わりました。
また、自動車を取得したときに課税されていた「自動車税(環境性能割)」は廃止されています。(京都府)
軽自動車についても、2026年3月31日で「軽自動車税(環境性能割)」が廃止され、毎年課税される「軽自動車税(種別割)」は「軽自動車税」に名称変更されました。
したがって、2026年度以降の記事では、購入時の「環境性能割の障害者減免」を案内する必要はありません。
現在確認すべきなのは、主に毎年課税される自動車税・軽自動車税の減免です。
京都で利用できる制度の全体像
普通自動車の場合
京都府の「自動車税の障害者減免」を確認します。
軽自動車の場合
住んでいる市町村の「軽自動車税の障害者減免」または「福祉車両減免」を確認します。
京都市に住んでいる人は、京都市軽自動車税事務所が窓口です。
福祉車両を購入するとき
車両の構造が国の基準に該当すれば、消費税が非課税になる場合があります。
障害者本人が運転するために改造するとき
市町村の自動車改造費助成を利用できる場合があります。
ただし、京都市の改造費助成は、家族が運転する介護用スロープ車やリフト車の購入を助成する制度ではありません。
京都府の自動車税の障害者減免
普通自動車に毎年課税される自動車税は、一定の条件を満たすと減免を受けられます。
対象となる障害者
身体障害者については、障害の部位と等級によって判定されます。
主な対象範囲は次のとおりです。
- 視覚障害:1級から4級
- 聴覚障害:2級から4級
- 上肢不自由:1級から3級
- 下肢不自由:1級から6級
- 体幹不自由:1級から3級・5級
- 心臓、じん臓、呼吸器などの内部障害:一定の等級
- 療育手帳:A判定
- 精神障害者保健福祉手帳:1級
精神障害者の場合は、原則として有効な精神通院医療の自立支援医療受給者証も必要です。(京都府)
障害者手帳を持っていても、障害の種類や等級によっては対象外になることがあります。
また、要介護認定や指定難病の医療受給者証を持っているだけで、自動車税の障害者減免を受けられるとは限りません。
対象となる運転方法
次のいずれかに該当する自動車が対象です。
- 障害者本人が主に運転する自動車
- 生計を一にする家族が、主に障害者の移動のために運転する自動車
- 障害者だけで構成される世帯で、常時介護する人が運転する自動車
京都府では「主に障害者のために使用する」とは、使用割合のおおむね7割以上を意味します。
対象は自家用車に限られ、障害者1人につき普通自動車・軽自動車・バイクを合わせて1台です。
法人名義やリース車両は、京都府の自動車税減免の対象になりません。(京都府)
所有者名義にも条件がある
障害者が18歳以上の場合、障害の程度や運転者によっては、車両を障害者本人名義にする必要があります。
重度の障害者、18歳未満の障害者、療育手帳A判定の人などは、生計を一にする家族名義が認められる場合があります。
ローン購入で所有権が販売店や信販会社に留保されている場合は、車検証の「使用者」が実質的な所有者として扱われます。
車を契約する前に、予定している名義で減免を受けられるか京都府へ確認しておきましょう。
減免額
減免限度額は、原則として年額4万5,000円です。
自動車税が4万5,000円を超える場合は、超過分を納付します。
グリーン化税制による重課・軽課の対象車や、年度途中で申請した場合は、限度額も変わります。(京都府)
2026年度の申請期限
2026年4月1日時点ですでに車を所有していた人が、2026年度分を当初から全額減免してもらうための申請期限は、2026年6月1日でした。
期限後も郵送申請は2027年2月26日まで受け付けられますが、減免されるのは原則として申請した翌月以降の月割分です。(京都府)
たとえば2026年7月に申請した場合、原則として8月分から翌年3月分までが減免対象になります。
新しく車を購入する場合は、登録日に申請するのが基本です。登録日を過ぎると、申請翌月以降の月割減免となることがあります。
主な必要書類
一般的には次の書類が必要です。
- 自動車税減免申請書
- 身体障害者手帳、療育手帳または精神障害者保健福祉手帳
- 運転者の運転免許証
- 自動車検査証記録事項
- 生計同一関係を確認できる書類
- 通院証明書、通学証明書など使用状況を確認できる書類
- 精神障害者の場合は自立支援医療受給者証
障害者と運転者が別住所の場合は、扶養関係や生計同一関係を証明する追加書類を求められることがあります。(京都府)
京都市の軽自動車税の障害者減免
京都市内で軽自動車を所有している場合は、京都市へ申請します。
障害者本人や家族が使用する軽自動車
4月1日現在で京都市に住んでいる障害者のために、専ら使用する軽自動車が対象です。
京都市では「専ら使用する」の目安を、おおむね8割以上としています。
減免を受けられるのは、普通自動車を含めて障害者1人につき1台です。(京都市役所)
療育手帳の場合はA判定、精神障害者保健福祉手帳の場合は1級で、自立支援医療受給者証も必要です。
申請時には、手帳の全ページのコピーや運転免許証のコピーなどを提出します。(京都市役所)
申請時期
京都市では、軽自動車税の障害者減免を通年受け付けています。
ただし、適用される年度は申請時期によって異なります。
- 4月1日から5月31日までの申請:その年度から適用
- 6月1日から翌年3月31日までの申請:翌年度から適用
5月31日が土日・祝日の場合は、直後の開庁日まで延長されます。(京都市役所)
2026年度は5月31日が日曜日だったため、当年度分の申請期限は6月1日でした。
2026年6月2日以降に初めて申請した場合は、原則として2027年度分からの減免になります。
京都市には福祉車両の構造による軽自動車税減免もある
京都市には、障害者手帳の等級による減免とは別に、軽自動車の構造を理由とする「福祉車両減免」があります。
対象となるのは、歩行が困難な人が利用するための構造を持つ軽自動車です。
主な対象例は次のとおりです。
- 車いす固定装置がある軽自動車
- 車検証に「車いす移動車」と記載された軽自動車
- 車検証に「福祉車両」「車いす固定装置付き」などと記載された軽自動車
一方、助手席が回転するだけの車両は、この福祉車両減免の対象外です。
車両の構造そのものが減免要件となるため、認定後は原則として廃車されるまで減免が継続します。(京都市役所)
この制度は「福祉車両の購入費を補助する制度」ではなく、購入後に毎年課税される軽自動車税を減免する制度です。
福祉車両の消費税が非課税になる条件
福祉車両であれば、すべて消費税が非課税になるわけではありません。
国が定める構造や装置を備えた車両が対象です。
障害者本人が運転する自操式車両
次のような運転補助装置を、運転免許証の条件や身体状況に合わせて取り付けた車両が対象になります。
- 手動運転装置
- 左足用アクセル
- 足踏み式方向指示器
- 右側駐車ブレーキレバー
- 足動装置
- 運転用改造座席
車いすのまま乗車する介護用車両
次の両方を備え、車いす利用者を車いすに乗ったまま搬送できる車両が対象です。
- 車いすを乗降させるための昇降装置やスロープ
- 車いすを車内に固定するための装置
基準に該当する車両は、販売だけでなく、貸付けや一定の装置修理についても消費税が非課税となります。(国税庁)
消費税の判定は、障害者手帳の有無や車両名義だけではなく、車両の構造・装置によって行われます。
回転シートや昇降シートが付いているだけでは、車両全体が非課税になるとは限りません。
契約前に販売店へ、次の点を確認してください。
- 国の消費税非課税基準に該当する車両か
- 車両本体のどこまでが非課税になるか
- オプション品に消費税がかかるか
- 見積書が課税部分と非課税部分に分けられているか
自動車重量税は一律に免除されない
「障害者手帳があれば、福祉車両の自動車重量税も免除される」と説明している記事がありますが、注意が必要です。
個人が使用する福祉乗用車について、障害者手帳を理由に自動車重量税を一律に免除する制度は確認できません。
自動車重量税の主な減税制度は、車両の燃費性能や排出ガス性能によるエコカー減税です。(国税庁)
自動車重量税のバリアフリー特例は、ノンステップバス、リフト付きバス、ユニバーサルデザインタクシーなどを対象とする制度です。
一般家庭が購入するスロープ付き福祉車両が、自動的に重量税免除になる制度ではありません。
京都市の身体障害者自動車改造費助成
京都市では、身体障害者本人が運転するための自動車改造費を助成しています。
対象者
次のような条件があります。
- 身体障害者手帳を持っている
- 運転免許証に自動車改造の条件が記載されている
- 自分で所有し、自分で運転する自動車である
- 就労、通学または通院のために改造が必要である
- 所得制限を満たしている
対象となる改造
運転免許証の条件に合わせて行う、次のような改造が対象です。
- 操向装置の改造
- 手動運転装置など駆動装置の改造
- 以前に助成を受けた装置を、買い替えた車へ移設する費用
助成額は、対象となる改造費の実費で、上限は10万円です。
必ず改造する前に、住所地を担当する区役所・支所の障害保健福祉課へ申請します。(京都市役所)
対象にならないもの
京都市の制度では、次のような費用は原則として対象になりません。
- 改造後に行った申請
- 改造済み自動車そのものの購入費
- 家族が運転するためのスロープやリフト
- 車いす固定装置を備えた介護用車両の購入費
- 回転・昇降シートの購入費
京都市の公式案内でも、改造済み自動車の購入費は助成できないと明記されています。(京都市コールセンター)
つまり、京都市の「上限10万円の改造費助成」は、障害者本人が運転する自操用車両のための制度です。
家族が運転する介護用福祉車両の購入補助と混同しないようにしましょう。
京都府内の市町村でも制度内容が異なる
自動車改造費助成は、市町村ごとに対象者、所得制限、対象装置、助成額が異なります。
宇治市
身体障害者が就労などのため、運転免許証に付された条件に基づいて自動車を改造する場合、上限10万円の助成があります。
所得額、障害の内容、障害等級による制限があります。(宇治市公式サイト)
京田辺市
身体障害者手帳を持ち、自分で所有・運転する車の操向装置や駆動装置を改造する人が対象です。
運転免許証に改造条件が付されていることや、同一世帯の市町村民税所得割額の合計が16万円未満であることなどが条件です。(京田辺市役所)
城陽市
本人運転のための改造に限られ、助成上限は10万円です。
城陽市では、必要な運転装置があらかじめ付いた福祉車両を購入する場合も、助成対象に含まれると案内されています。(城陽市公式サイト)
このように、改造済み車両の購入が対象になるかどうかも、市町村によって異なります。
販売店と契約する前に、住んでいる市町村の障害福祉担当窓口へ確認してください。
有料道路の障害者割引
一定の要件を満たす身体障害者・知的障害者は、有料道路料金が通常料金の半額になります。
10円未満の端数が生じた場合は、10円単位に切り上げられます。(ドラぷら | 全国高速料金・ルート検索、渋滞、サービスエリア情報)
本人が運転する場合
身体障害者手帳を持っている本人が運転する場合が対象です。
家族や介護者が運転する場合
身体障害者手帳または療育手帳に記載された「旅客鉄道株式会社旅客運賃減額」が第1種となっている重度障害者が対象です。
障害者本人が車に乗っている必要があり、手帳には「道路介護」の登録が必要です。(ドラぷら | 全国高速料金・ルート検索、渋滞、サービスエリア情報)
事前登録していない車でも利用できる
現在は、知人の車、代車、レンタカー、一定のタクシーなど、事前登録していない車でも割引を利用できる場合があります。
ただし、料金所の一般レーンや混在レーンなどで停車し、手帳を係員に提示する必要があります。(ドラぷら | 全国高速料金・ルート検索、渋滞、サービスエリア情報)
ETCレーンをノンストップで通行して割引を受ける場合は、車両、ETCカード、ETC車載器の事前登録が必要です。
割引には有効期限があります。更新を忘れると割引を受けられないため、手帳や申請控えに記載された期限を確認しましょう。
駐車禁止除外指定車標章
一定の障害等級に該当する人は、京都府公安委員会から駐車禁止除外指定車標章の交付を受けられる場合があります。
対象となる主な障害は、次のとおりです。
- 視覚障害
- 聴覚障害
- 上肢・下肢・体幹機能障害
- 一定の内部障害
- 療育手帳A判定
- 精神障害者保健福祉手帳1級
申請窓口は、住所地を管轄する警察署の交通課または京都府警察本部交通規制課です。(京都市役所)
標章があっても、どこにでも自由に駐車できるわけではありません。交差点付近、横断歩道、駐車場の出入口など、法律で駐車自体が禁止されている場所には駐車できません。
新車・中古車・後付け改造・リースの注意点
新車を購入する場合
契約前に、販売店へ次のことを確認します。
- 消費税非課税車に該当するか
- 車検証上の車体の形状や記載内容
- 自動車税・軽自動車税減免に適した名義か
- 改造費助成を利用する場合は、発注前に申請が必要か
中古車を購入する場合
中古車でも、車両の構造や税の減免条件を満たせば対象になる可能性があります。
ただし、自治体の改造費助成では、すでに改造された中古車の購入費が対象外になることがあります。
購入後に改造する場合
自治体の助成を利用する場合は、次の順番を守ります。
- 市町村へ事前相談する
- 改造業者から見積書をもらう
- 助成申請をする
- 交付決定を受ける
- 改造を行う
- 完了報告や請求手続きを行う
交付決定前に改造すると、助成を受けられない可能性が高いため注意してください。
リース車の場合
国の消費税非課税基準に該当する福祉車両は、貸付けも非課税の対象になる場合があります。
一方、京都府の自動車税障害者減免では、リース車は対象外です。
同じ「福祉車両のリース」でも、税目によって取り扱いが異なります。
申請前に確認するチェックリスト
福祉車両の契約や改造をする前に、次の項目を確認しましょう。
- 普通自動車か軽自動車か
- 障害者本人が運転するのか、家族が運転するのか
- 障害の種類と等級が対象範囲に入っているか
- 車の所有者・使用者を誰にするか
- 障害者のために使用する割合を満たしているか
- 消費税非課税となる車両構造か
- 改造費助成の対象装置か
- 契約・発注前の申請が必要か
- すでに別の車で税の減免を受けていないか
- 有料道路割引の車両・ETC登録が必要か
よくある質問
スロープ付き福祉車両を買えば、京都市から10万円もらえますか?
原則として、もらえません。
京都市の上限10万円の改造費助成は、障害者本人が運転するための操向装置・駆動装置の改造を対象とした制度です。
家族が運転するスロープ車やリフト車の購入費を助成する制度ではありません。
要介護認定があれば、自動車税は減免されますか?
要介護認定だけで、自動車税の障害者減免を受けられるとは限りません。
身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳などの種類と等級を確認する必要があります。
福祉車両はすべて消費税が非課税ですか?
すべてではありません。
手動運転装置や、車いす昇降装置と固定装置など、国が定める構造・機能を備えた車両が対象です。
福祉車両なら自動車重量税も無料ですか?
一般家庭が使用する福祉乗用車について、障害者手帳を理由に自動車重量税が一律に無料になる制度はありません。
車両の環境性能によるエコカー減税などを確認してください。
補助金と税の減免は併用できますか?
それぞれの条件を満たしていれば、改造費助成、自動車税減免、消費税非課税、有料道路割引を併用できる場合があります。
ただし、制度ごとに対象となる車両、名義、申請時期が異なるため、併用できると決めつけず、各窓口へ確認してください。
まとめ
京都で福祉車両を購入するときは、「福祉車両の購入補助金」という一つの制度を探すのではなく、利用できる制度を分けて考えることが大切です。
- 普通自動車の毎年の税金は京都府へ申請
- 軽自動車の毎年の税金は市町村へ申請
- 消費税非課税は車両の構造で判定
- 自動車改造費助成は障害者本人の運転用が中心
- 自動車重量税は福祉車両というだけでは免除されない
- 改造費助成は必ず契約・改造前に相談する
特に注意したいのは、京都市の上限10万円の自動車改造費助成です。
この制度は、家族が運転する介護用福祉車両の購入費ではなく、障害者本人が運転するための改造費を対象としています。
車両を契約してから「対象外だった」とならないように、見積書を持って、京都府、市町村、販売店の3か所へ事前確認しておきましょう。
福祉車両の補助金・減免制度【最新版】都道府県・市町村別ガイド一覧
以下が、2026年7月12日時点の公式情報を基に全面修正した差し替え本文です。
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京都の福祉車両補助金・税金の減免ガイド【2026年度版】
福祉車両を購入するとき、「京都では補助金がいくら出るの?」「スロープ車の購入費も助成される?」と気になりますよね。
ところが、京都府や京都市に「福祉車両を購入すれば、誰でも車両代の補助を受けられる」という一律の制度があるわけではありません。
実際に利用できる可能性があるのは、主に次の制度です。
- 京都府・市町村による毎年の自動車税・軽自動車税の減免
- 一定の構造を持つ福祉車両の消費税非課税
- 障害者本人が運転するための自動車改造費助成
- 有料道路の障害者割引
- 駐車禁止除外指定車標章
制度ごとに対象者、車両名義、運転者、障害等級、使用割合などが異なります。
この記事では、京都府・京都市の制度を中心に、2026年度の変更点や申請方法を分かりやすく解説します。
2026年度は自動車関係の税制が変わりました
2026年4月1日から、京都府の「自動車税(種別割)」は「自動車税」という名称に変わりました。
また、自動車を取得したときに課税されていた「自動車税(環境性能割)」は廃止されています。(京都府)
軽自動車についても、2026年3月31日で「軽自動車税(環境性能割)」が廃止され、毎年課税される「軽自動車税(種別割)」は「軽自動車税」に名称変更されました。
したがって、2026年度以降の記事では、購入時の「環境性能割の障害者減免」を案内する必要はありません。
現在確認すべきなのは、主に毎年課税される自動車税・軽自動車税の減免です。
京都で利用できる制度の全体像
普通自動車の場合
京都府の「自動車税の障害者減免」を確認します。
軽自動車の場合
住んでいる市町村の「軽自動車税の障害者減免」または「福祉車両減免」を確認します。
京都市に住んでいる人は、京都市軽自動車税事務所が窓口です。
福祉車両を購入するとき
車両の構造が国の基準に該当すれば、消費税が非課税になる場合があります。
障害者本人が運転するために改造するとき
市町村の自動車改造費助成を利用できる場合があります。
ただし、京都市の改造費助成は、家族が運転する介護用スロープ車やリフト車の購入を助成する制度ではありません。
京都府の自動車税の障害者減免
普通自動車に毎年課税される自動車税は、一定の条件を満たすと減免を受けられます。
対象となる障害者
身体障害者については、障害の部位と等級によって判定されます。
主な対象範囲は次のとおりです。
- 視覚障害:1級から4級
- 聴覚障害:2級から4級
- 上肢不自由:1級から3級
- 下肢不自由:1級から6級
- 体幹不自由:1級から3級・5級
- 心臓、じん臓、呼吸器などの内部障害:一定の等級
- 療育手帳:A判定
- 精神障害者保健福祉手帳:1級
精神障害者の場合は、原則として有効な精神通院医療の自立支援医療受給者証も必要です。(京都府)
障害者手帳を持っていても、障害の種類や等級によっては対象外になることがあります。
また、要介護認定や指定難病の医療受給者証を持っているだけで、自動車税の障害者減免を受けられるとは限りません。
対象となる運転方法
次のいずれかに該当する自動車が対象です。
- 障害者本人が主に運転する自動車
- 生計を一にする家族が、主に障害者の移動のために運転する自動車
- 障害者だけで構成される世帯で、常時介護する人が運転する自動車
京都府では「主に障害者のために使用する」とは、使用割合のおおむね7割以上を意味します。
対象は自家用車に限られ、障害者1人につき普通自動車・軽自動車・バイクを合わせて1台です。
法人名義やリース車両は、京都府の自動車税減免の対象になりません。(京都府)
所有者名義にも条件がある
障害者が18歳以上の場合、障害の程度や運転者によっては、車両を障害者本人名義にする必要があります。
重度の障害者、18歳未満の障害者、療育手帳A判定の人などは、生計を一にする家族名義が認められる場合があります。
ローン購入で所有権が販売店や信販会社に留保されている場合は、車検証の「使用者」が実質的な所有者として扱われます。
車を契約する前に、予定している名義で減免を受けられるか京都府へ確認しておきましょう。
減免額
減免限度額は、原則として年額4万5,000円です。
自動車税が4万5,000円を超える場合は、超過分を納付します。
グリーン化税制による重課・軽課の対象車や、年度途中で申請した場合は、限度額も変わります。(京都府)
2026年度の申請期限
2026年4月1日時点ですでに車を所有していた人が、2026年度分を当初から全額減免してもらうための申請期限は、2026年6月1日でした。
期限後も郵送申請は2027年2月26日まで受け付けられますが、減免されるのは原則として申請した翌月以降の月割分です。(京都府)
たとえば2026年7月に申請した場合、原則として8月分から翌年3月分までが減免対象になります。
新しく車を購入する場合は、登録日に申請するのが基本です。登録日を過ぎると、申請翌月以降の月割減免となることがあります。
主な必要書類
一般的には次の書類が必要です。
- 自動車税減免申請書
- 身体障害者手帳、療育手帳または精神障害者保健福祉手帳
- 運転者の運転免許証
- 自動車検査証記録事項
- 生計同一関係を確認できる書類
- 通院証明書、通学証明書など使用状況を確認できる書類
- 精神障害者の場合は自立支援医療受給者証
障害者と運転者が別住所の場合は、扶養関係や生計同一関係を証明する追加書類を求められることがあります。(京都府)
京都市の軽自動車税の障害者減免
京都市内で軽自動車を所有している場合は、京都市へ申請します。
障害者本人や家族が使用する軽自動車
4月1日現在で京都市に住んでいる障害者のために、専ら使用する軽自動車が対象です。
京都市では「専ら使用する」の目安を、おおむね8割以上としています。
減免を受けられるのは、普通自動車を含めて障害者1人につき1台です。(京都市役所)
療育手帳の場合はA判定、精神障害者保健福祉手帳の場合は1級で、自立支援医療受給者証も必要です。
申請時には、手帳の全ページのコピーや運転免許証のコピーなどを提出します。(京都市役所)
申請時期
京都市では、軽自動車税の障害者減免を通年受け付けています。
ただし、適用される年度は申請時期によって異なります。
- 4月1日から5月31日までの申請:その年度から適用
- 6月1日から翌年3月31日までの申請:翌年度から適用
5月31日が土日・祝日の場合は、直後の開庁日まで延長されます。(京都市役所)
2026年度は5月31日が日曜日だったため、当年度分の申請期限は6月1日でした。
2026年6月2日以降に初めて申請した場合は、原則として2027年度分からの減免になります。
京都市には福祉車両の構造による軽自動車税減免もある
京都市には、障害者手帳の等級による減免とは別に、軽自動車の構造を理由とする「福祉車両減免」があります。
対象となるのは、歩行が困難な人が利用するための構造を持つ軽自動車です。
主な対象例は次のとおりです。
- 車いす固定装置がある軽自動車
- 車検証に「車いす移動車」と記載された軽自動車
- 車検証に「福祉車両」「車いす固定装置付き」などと記載された軽自動車
一方、助手席が回転するだけの車両は、この福祉車両減免の対象外です。
車両の構造そのものが減免要件となるため、認定後は原則として廃車されるまで減免が継続します。(京都市役所)
この制度は「福祉車両の購入費を補助する制度」ではなく、購入後に毎年課税される軽自動車税を減免する制度です。
福祉車両の消費税が非課税になる条件
福祉車両であれば、すべて消費税が非課税になるわけではありません。
国が定める構造や装置を備えた車両が対象です。
障害者本人が運転する自操式車両
次のような運転補助装置を、運転免許証の条件や身体状況に合わせて取り付けた車両が対象になります。
- 手動運転装置
- 左足用アクセル
- 足踏み式方向指示器
- 右側駐車ブレーキレバー
- 足動装置
- 運転用改造座席
車いすのまま乗車する介護用車両
次の両方を備え、車いす利用者を車いすに乗ったまま搬送できる車両が対象です。
- 車いすを乗降させるための昇降装置やスロープ
- 車いすを車内に固定するための装置
基準に該当する車両は、販売だけでなく、貸付けや一定の装置修理についても消費税が非課税となります。(国税庁)
消費税の判定は、障害者手帳の有無や車両名義だけではなく、車両の構造・装置によって行われます。
回転シートや昇降シートが付いているだけでは、車両全体が非課税になるとは限りません。
契約前に販売店へ、次の点を確認してください。
- 国の消費税非課税基準に該当する車両か
- 車両本体のどこまでが非課税になるか
- オプション品に消費税がかかるか
- 見積書が課税部分と非課税部分に分けられているか
自動車重量税は一律に免除されない
「障害者手帳があれば、福祉車両の自動車重量税も免除される」と説明している記事がありますが、注意が必要です。
個人が使用する福祉乗用車について、障害者手帳を理由に自動車重量税を一律に免除する制度は確認できません。
自動車重量税の主な減税制度は、車両の燃費性能や排出ガス性能によるエコカー減税です。(国税庁)
自動車重量税のバリアフリー特例は、ノンステップバス、リフト付きバス、ユニバーサルデザインタクシーなどを対象とする制度です。
一般家庭が購入するスロープ付き福祉車両が、自動的に重量税免除になる制度ではありません。
京都市の身体障害者自動車改造費助成
京都市では、身体障害者本人が運転するための自動車改造費を助成しています。
対象者
次のような条件があります。
- 身体障害者手帳を持っている
- 運転免許証に自動車改造の条件が記載されている
- 自分で所有し、自分で運転する自動車である
- 就労、通学または通院のために改造が必要である
- 所得制限を満たしている
対象となる改造
運転免許証の条件に合わせて行う、次のような改造が対象です。
- 操向装置の改造
- 手動運転装置など駆動装置の改造
- 以前に助成を受けた装置を、買い替えた車へ移設する費用
助成額は、対象となる改造費の実費で、上限は10万円です。
必ず改造する前に、住所地を担当する区役所・支所の障害保健福祉課へ申請します。(京都市役所)
対象にならないもの
京都市の制度では、次のような費用は原則として対象になりません。
- 改造後に行った申請
- 改造済み自動車そのものの購入費
- 家族が運転するためのスロープやリフト
- 車いす固定装置を備えた介護用車両の購入費
- 回転・昇降シートの購入費
京都市の公式案内でも、改造済み自動車の購入費は助成できないと明記されています。(京都市コールセンター)
つまり、京都市の「上限10万円の改造費助成」は、障害者本人が運転する自操用車両のための制度です。
家族が運転する介護用福祉車両の購入補助と混同しないようにしましょう。
京都府内の市町村でも制度内容が異なる
自動車改造費助成は、市町村ごとに対象者、所得制限、対象装置、助成額が異なります。
宇治市
身体障害者が就労などのため、運転免許証に付された条件に基づいて自動車を改造する場合、上限10万円の助成があります。
所得額、障害の内容、障害等級による制限があります。(宇治市公式サイト)
京田辺市
身体障害者手帳を持ち、自分で所有・運転する車の操向装置や駆動装置を改造する人が対象です。
運転免許証に改造条件が付されていることや、同一世帯の市町村民税所得割額の合計が16万円未満であることなどが条件です。(京田辺市役所)
城陽市
本人運転のための改造に限られ、助成上限は10万円です。
城陽市では、必要な運転装置があらかじめ付いた福祉車両を購入する場合も、助成対象に含まれると案内されています。(城陽市公式サイト)
このように、改造済み車両の購入が対象になるかどうかも、市町村によって異なります。
販売店と契約する前に、住んでいる市町村の障害福祉担当窓口へ確認してください。
有料道路の障害者割引
一定の要件を満たす身体障害者・知的障害者は、有料道路料金が通常料金の半額になります。
10円未満の端数が生じた場合は、10円単位に切り上げられます。(ドラぷら | 全国高速料金・ルート検索、渋滞、サービスエリア情報)
本人が運転する場合
身体障害者手帳を持っている本人が運転する場合が対象です。
家族や介護者が運転する場合
身体障害者手帳または療育手帳に記載された「旅客鉄道株式会社旅客運賃減額」が第1種となっている重度障害者が対象です。
障害者本人が車に乗っている必要があり、手帳には「道路介護」の登録が必要です。(ドラぷら | 全国高速料金・ルート検索、渋滞、サービスエリア情報)
事前登録していない車でも利用できる
現在は、知人の車、代車、レンタカー、一定のタクシーなど、事前登録していない車でも割引を利用できる場合があります。
ただし、料金所の一般レーンや混在レーンなどで停車し、手帳を係員に提示する必要があります。(ドラぷら | 全国高速料金・ルート検索、渋滞、サービスエリア情報)
ETCレーンをノンストップで通行して割引を受ける場合は、車両、ETCカード、ETC車載器の事前登録が必要です。
割引には有効期限があります。更新を忘れると割引を受けられないため、手帳や申請控えに記載された期限を確認しましょう。
駐車禁止除外指定車標章
一定の障害等級に該当する人は、京都府公安委員会から駐車禁止除外指定車標章の交付を受けられる場合があります。
対象となる主な障害は、次のとおりです。
- 視覚障害
- 聴覚障害
- 上肢・下肢・体幹機能障害
- 一定の内部障害
- 療育手帳A判定
- 精神障害者保健福祉手帳1級
申請窓口は、住所地を管轄する警察署の交通課または京都府警察本部交通規制課です。(京都市役所)
標章があっても、どこにでも自由に駐車できるわけではありません。交差点付近、横断歩道、駐車場の出入口など、法律で駐車自体が禁止されている場所には駐車できません。
新車・中古車・後付け改造・リースの注意点
新車を購入する場合
契約前に、販売店へ次のことを確認します。
- 消費税非課税車に該当するか
- 車検証上の車体の形状や記載内容
- 自動車税・軽自動車税減免に適した名義か
- 改造費助成を利用する場合は、発注前に申請が必要か
中古車を購入する場合
中古車でも、車両の構造や税の減免条件を満たせば対象になる可能性があります。
ただし、自治体の改造費助成では、すでに改造された中古車の購入費が対象外になることがあります。
購入後に改造する場合
自治体の助成を利用する場合は、次の順番を守ります。
- 市町村へ事前相談する
- 改造業者から見積書をもらう
- 助成申請をする
- 交付決定を受ける
- 改造を行う
- 完了報告や請求手続きを行う
交付決定前に改造すると、助成を受けられない可能性が高いため注意してください。
リース車の場合
国の消費税非課税基準に該当する福祉車両は、貸付けも非課税の対象になる場合があります。
一方、京都府の自動車税障害者減免では、リース車は対象外です。
同じ「福祉車両のリース」でも、税目によって取り扱いが異なります。
申請前に確認するチェックリスト
福祉車両の契約や改造をする前に、次の項目を確認しましょう。
- 普通自動車か軽自動車か
- 障害者本人が運転するのか、家族が運転するのか
- 障害の種類と等級が対象範囲に入っているか
- 車の所有者・使用者を誰にするか
- 障害者のために使用する割合を満たしているか
- 消費税非課税となる車両構造か
- 改造費助成の対象装置か
- 契約・発注前の申請が必要か
- すでに別の車で税の減免を受けていないか
- 有料道路割引の車両・ETC登録が必要か
よくある質問
スロープ付き福祉車両を買えば、京都市から10万円もらえますか?
原則として、もらえません。
京都市の上限10万円の改造費助成は、障害者本人が運転するための操向装置・駆動装置の改造を対象とした制度です。
家族が運転するスロープ車やリフト車の購入費を助成する制度ではありません。
要介護認定があれば、自動車税は減免されますか?
要介護認定だけで、自動車税の障害者減免を受けられるとは限りません。
身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳などの種類と等級を確認する必要があります。
福祉車両はすべて消費税が非課税ですか?
すべてではありません。
手動運転装置や、車いす昇降装置と固定装置など、国が定める構造・機能を備えた車両が対象です。
福祉車両なら自動車重量税も無料ですか?
一般家庭が使用する福祉乗用車について、障害者手帳を理由に自動車重量税が一律に無料になる制度はありません。
車両の環境性能によるエコカー減税などを確認してください。
補助金と税の減免は併用できますか?
それぞれの条件を満たしていれば、改造費助成、自動車税減免、消費税非課税、有料道路割引を併用できる場合があります。
ただし、制度ごとに対象となる車両、名義、申請時期が異なるため、併用できると決めつけず、各窓口へ確認してください。
まとめ
京都で福祉車両を購入するときは、「福祉車両の購入補助金」という一つの制度を探すのではなく、利用できる制度を分けて考えることが大切です。
- 普通自動車の毎年の税金は京都府へ申請
- 軽自動車の毎年の税金は市町村へ申請
- 消費税非課税は車両の構造で判定
- 自動車改造費助成は障害者本人の運転用が中心
- 自動車重量税は福祉車両というだけでは免除されない
- 改造費助成は必ず契約・改造前に相談する
特に注意したいのは、京都市の上限10万円の自動車改造費助成です。
この制度は、家族が運転する介護用福祉車両の購入費ではなく、障害者本人が運転するための改造費を対象としています。
車両を契約してから「対象外だった」とならないように、見積書を持って、京都府、市町村、販売店の3か所へ事前確認しておきましょう。

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