東京・品川区では、常時車いすを使用している人を対象に、福祉車両の購入費30万円、現在所有している車の改造費15万円を助成しています。
車いすで乗り降りしやすいよう、スロープなどを備えた車が対象です。
ただし、身体障害者手帳、区内居住期間、所得などの条件があり、車を購入・改造する前に申請しなければなりません。
品川区の2026年度「福祉部 事務事業概要」でも、購入費30万円・改造費15万円の制度継続が確認できます。
この記事では、品川区の福祉車両助成について、対象者、所得制限、申請方法、購入前の注意点をまとめます。
品川区の福祉車両助成は購入30万円・改造15万円
品川区の制度名は**「福祉車両助成」**です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 福祉車両の購入 | 30万円 |
| 所有車両の改造 | 15万円 |
| 対象 | 身体障害者手帳を持ち、常時車いすを使用する人 |
| 品川区の居住期間 | 本人または保護者等が引き続き1年以上 |
| 所得制限 | あり |
| 過去の利用 | 過去5年間に助成を受けていないこと |
| 営業用車両 | 対象外 |
| 申請時期 | 購入・改造前 |
品川区は、車いす利用者が容易に乗降できるよう改造された自動車について、購入費または改造費の一部を助成しています。
福祉車両を購入する場合は30万円
すでにスロープなどを備えた福祉車両を購入する場合、30万円の助成があります。
ここで注意したいのは、助成金だけを基準に車を選ばないことです。
特に中古福祉車両では、車両価格だけでなく、
- スロープ
- 電動ウインチ
- 車いす固定装置
- 車高降下機能
- 福祉装置の整備履歴
まで確認する必要があります。
中古福祉車両を検討している方はこちらから確認してください。
中古福祉車両を買って後悔する原因|中古福祉車両の選び方〖全4回・第1回〗
年式や走行距離だけでは判断できないポイントはこちらです。
年式・走行距離だけでは決められない中古福祉車両の選び方〖全4回・第2回〗
今ある車を改造する場合は15万円
品川区では、新たに福祉車両を購入する方法だけでなく、現在所有している車を車いすで乗降しやすいよう改造する場合も15万円の助成があります。
現在の車がまだ新しく、車両本体に問題がない場合は、
買い替えるか、現在の車を改造するか
を比較してもいいでしょう。
一方、車両そのものが古くなっている場合や、今の車では室内高や乗車スペースが足りない場合は、改造費をかけるより買い替えが適していることもあります。
現在の福祉車両を使い続けるか迷っている方はこちらも参考にしてください。
福祉車両を買い替えるサインとは?修理か買い替えか迷ったときの判断基準〖全4回・第1回〗
品川区の福祉車両助成を受けられる人
主な条件は次のとおりです。
- 身体障害者手帳を持っている
- 常時車いすを使用している
- 本人または保護者等が品川区に引き続き1年以上住んでいる
- 所得が基準以内
- 助成額以上の購入・改造費用がかかる
- 車両の所有者が本人または同居親族
- 過去5年間にこの制度の助成を受けていない
営業用車両は対象外です。
家族名義の車でも対象になる
福祉車両は、必ずしも車いす利用者本人の名義である必要はありません。
品川区の要綱では、車検証の所有者について、本人のほか、同居する配偶者、直系血族、兄弟姉妹や一定の同居親族なども認めています。
ローンなどの割賦購入で販売会社が所有者になっている場合も、車検証の「使用者」が条件を満たす家族であれば対象となる場合があります。
障害児の送迎用として家族が福祉車両を購入するケースでも利用できる可能性があります。
なお、申込者が20歳未満の場合は、生計を同じくする同居親族などに助成できる仕組みになっています。
「身体障害者手帳+常時車いす」が条件
身体障害者手帳を持っているだけで対象になる制度ではありません。
品川区は、常時車いすを使用していることを条件にしています。
また、助成対象になっても、購入する車が実際に使っている車いすに合うとは限りません。
特に、
- 車いすの全高
- 全長
- 全幅
- 車いす利用者を含めた高さ
- バックドア開口部
- 車いす固定位置の室内高
は購入前に確認しておきたいポイントです。
購入前に測る車いすの寸法|車いすに合う中古車探し〖全3回・第1回〗
車内に入るだけでなく、スロープや乗車姿勢まで確認したい方はこちらです。
スロープ角度・室内高・乗車姿勢|車いすに合う中古車探し〖全3回・第2回〗
所得制限がある
品川区の福祉車両助成には所得制限があります。
基準は品川区の「障害者福祉手当」と同額です。
2026年度に確認できる所得限度額は次のとおりです。
| 扶養者数 | 所得限度額 |
|---|---|
| 0人 | 3,661,000円 |
| 1人 | 4,041,000円 |
| 2人 | 4,421,000円 |
| 3人 | 4,801,000円 |
| 4人 | 5,181,000円 |
品川区が公表している所得限度額表でも、障害者福祉手当はこの金額になっています。
ここでいう金額は単純な給与年収ではなく、制度上の「所得」です。
年収だけを見て対象外と判断せず、分からない場合は障害者支援課へ確認してください。
また、1~7月に申請する場合は前々年所得、8~12月は前年所得が判定対象になります。
最重要|購入・改造する前に申請する
この制度で最も注意したいのが申請時期です。
福祉車両を購入した後、または改造した後では申請できません。
品川区も公式ページで「必ず事前に相談」と明記しています。
基本的には、
車を探す → 見積書を取る → 品川区へ申請 → 交付決定 → 購入・改造
という順番で進めます。
中古車は「売れてしまう前に契約したい」と焦りやすいですが、助成を利用するなら先に品川区へ相談してください。
購入候補が見つかったら、契約前にこちらの項目も確認しておくと安心です。
購入前に確認したい中古福祉車両のチェックポイント〖全4回・第3回〗
申請に必要な書類
品川区が案内している主な書類は次のとおりです。
- 品川区福祉車両助成申請書
- 身体障害者手帳
- 販売店・改造業者が作成した見積書
- 購入予定車両のカタログや写真
- 割賦購入契約書・支払予定表(ローン等の場合)
- 課税・非課税証明書(区外からの転入者)
申請は障害者支援課の窓口または郵送で行えます。
交付決定後に購入または改造し、その後、領収書、車検証、完成後の写真などを提出して助成金を請求します。
過去5年間に助成を受けている場合は原則対象外
品川区では、申込者または保護者等が過去5年間に福祉車両助成を受けている場合、原則として再度利用できません。
ただし、事故など区長がやむを得ないと認める事情がある場合には例外規定があります。
以前この制度を使ったことがある人は、前回の助成時期を確認しておきましょう。
買い替えを進める場合は、現在の車の査定と次の車探しを並行して進めると、移動手段が途切れにくくなります。
福祉車両を買い替える具体的な手順|査定から納車までの進め方〖全4回・第4回〗
中古福祉車両でも対象になる?
品川区の要綱は「福祉車両の購入」を対象としており、新車限定とは記載していません。
そのため、中古福祉車両も制度の対象になり得ます。
ただし、中古車は1台ごとに仕様が違います。購入予定の中古車が助成対象となるか、契約前に障害者支援課へ確認してください。
中古福祉車両の探し方はこちらで詳しく解説しています。
中古福祉車両を安心して探す方法|購入先と買い替え手順〖全4回・第4回〗
車いすが乗ればよいわけではない
助成対象になる車と、実際に使いやすい車は別です。
福祉車両を購入するときは、
- 普段使っている車いすを実際に載せる
- 車いす利用者が乗った状態で頭上を確認する
- スロープを実際に操作する
- 電動ウインチや固定装置を動かす
- 家族が必要な座席数を確保できるか確認する
- 自宅や病院でスロープを展開できるか確認する
といった現車確認をしておきましょう。
特に毎日介助する家族が使いやすいかは重要です。
家族や介助者が確認すべきポイント|車いすに合う中古車探し〖全3回・第3回〗
購入後は燃料費助成も確認
品川区には福祉車両購入費とは別に、福祉タクシー・自動車燃料費助成券があります。
対象となる障害の条件を満たす人には、1カ月あたり3,500円分の助成券が交付され、タクシー料金または自動車燃料費に利用できます。
対象となる障害は、
- 下肢・体幹機能障害1~3級
- 視覚障害1・2級
- 内部障害1級
- 愛の手帳1・2度
です。
福祉車両を日常的に使う家庭なら、購入費助成とあわせて確認しておきたい制度です。
品川区の申請窓口
福祉車両助成の問い合わせ・申請先は、
品川区 障害者支援課 障害給付事務係
です。
電話:03-5742-7858
FAX:03-3775-2000
申請は窓口または郵送で受け付けています。
購入予定の車が対象になるか、中古車でも問題ないか、所得条件を満たしているかなど、判断しにくい場合は販売店と契約する前に相談してください。
よくある質問
福祉車両を購入するといくら助成されますか?
品川区の車両購入費助成は30万円です。
今乗っている車を福祉車両に改造する場合は?
既存所有車両の改造費について15万円の助成があります。
家族名義の車でも対象ですか?
本人だけでなく、一定の同居親族が所有する車も対象になります。
購入した後から申請できますか?
できません。購入または改造前の申請が必要です。
以前助成を受けていても利用できますか?
過去5年間にこの制度を利用している場合は原則対象外です。ただし、事故などやむを得ない事情については例外規定があります。
車いすを使っていれば対象ですか?
身体障害者手帳を持ち、常時車いすを使用していることなどの条件があります。所得制限や居住期間の条件もあります。
まとめ|品川区で福祉車両を買うなら契約前に申請を
品川区では、常時車いすを使用する身体障害者を対象に、
福祉車両購入費30万円
既存車両の改造費15万円
の助成があります。
一方で、
- 品川区に1年以上住んでいる
- 所得制限以内
- 過去5年間に同制度を利用していない
- 車両の所有者が本人または一定の同居親族
- 購入・改造前に申請する
といった条件があります。
特に契約してから申請することはできないため、販売店で見積書を取った段階で品川区へ相談しましょう。
そして、助成対象かどうかだけで車を決めず、今使っている車いすを実際に載せ、利用者と家族の両方が無理なく使える車を選ぶことが大切です。
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公式情報
※制度内容や所得基準は変更される場合があります。申請時には品川区公式サイトまたは障害者支援課で最新情報を確認してください。

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